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劇薬 3

ゆっくり、じっくり穴の中を責められた。 感じる場所を探られ、見つけられ、そこを執拗にアイツのペニスで擦られた。 「気持ちいいでしょ?」 囁かれる声。 笑い声。 軽やかな。 きもち い い そうヨダレを垂らしながら答えていた。 あひぃ また新しい場所を気持ちいいと知る。 「オレもいいよ。本当にオレのこと好きなんだね。・・・中がそう言ってる」 しつこくそこを責めながらソイツが言う。 中がそうだ、と勝手に答えていた。 もう無理 やめてぇ と泣いてのに、中は喜んでソイツに絡みついている。 それが分かって。 欲しがっていると実感してしまう。 アイツのが欲しい 欲しい。 ああっ だめぇ 無理ぃ ああっ そんな 叫び泣き でも欲しくて無理で怖い。 「オレのこと好きな人とセックスすんのが一番気持ちいいよね。そう、そんなにオレが好き?もっと気持ち良くしてね」 アイツは言った。 今度は大きく動き出していた。 その動きに。 背中を仰け反らせる。 突かれる度にペニスから零れるモノが何なのか分からない セックス自体初めてな身体に、その感覚は鮮烈過ぎた。 こわい こわいいい 泣いてしまう 「女の子みたいになっちゃって。かわいいね。でも、中は楽しんでるみたいだけど?」 アイツの笑いを含んだ声。 動きを止めてはくれなかった。 確かに中は絡みつきしゃぶりつき、アイツを欲しがりも止めてた。 気持ち良いのが怖くて怖くて。 身を捩り叫ぶ。 ああっ たすけてぇ こわいいい ひいっ でも押し付けられ、逃がしてもらえない。 「だめでしょ。ほら、ここ、好きなんでしょ。ここ」 そこで揺すられた。 焼き切れる快楽。 全身に激しい波が叩きつけられ、飲み込んれ、溺れた。 破裂し、壊れた、と思った。 「ああ、イった?絞られる。・・・ああオレもイく」 アイツもうめいた。 熱い飛沫を中に感じた。 「ふふっ。中で出しちゃった。嬉しいでしょ?」 囁かれた。 ひくつく身体を抱きしめられ、耳を噛みながら囁かれて。 また痙攣した。 「そんなに嬉しい?可愛いな。まだ欲しいでしょ?」 言われた。 無理だと思った。 これ以上は。 もう無料だと。 でも。 萎えないままのそれで、まだ震えているのに動かれて。 でも 嬉しかった。 嬉しかったのだ 「俺の出したヤツで中がグチョグチョ。やらしくいね。ん、・・・気持ちいい。ほんとに気持ちいいよ。可愛い」 そう言われて、また穴の中からアイツにしがみついたのは自覚していた。 でもちがう。 中だけじゃいやだ。 足りない。 「前から・・・」 ねだっていた 「顔みてしたい?いいよ。可愛いね。普通な男なのに、こんな女の子になっちゃって。こんなエロい顔して。オレが好き好きて感じまくって。こういうのを喰うのが楽しいんだよね」 アイツは。 笑う。 笑う。 でも前からしてくれた。 可愛いと何度も言われて。 キスもしてくれた。 キスされて嬉しくて泣いた。 向かい合ってされるのは。 また違った感覚で。 それはアイツもそうで。 楽しまれていた。 「処女って1回しかないから楽しいんだよね。この慣れて無くて、気持ちいいのも怖がってて。でも、オレが好きすぎてたまらないってのがまたいいよね。何より反応が新鮮すぎる」 アイツは処女を楽しんでた。 色んな角度。 場所。 試され、そこでの快楽を教え込まれた。 色んな体位で犯され、出されて。 また新しいことを試された。 そして奥の。 更に奥。 どこかをぶち抜かれた。 何をされたのか分からなくて、悲鳴をあげた。 乱暴ではなく、行為は優しかったけれど、容赦は無かった。 「ああ、いいね。先が吸い付いて来る。ここもオレが当然ハジメテだね。最高!!」 そこを責め抜かれた。 失禁し、痙攣が止まらなくてもやめてくれなかった。 初めての場所を全て犯し尽くすつもりなのだと分かった。 声さえ出ないで痙攣し続けた。 快楽さえ怖い身体にそれはあまりにも酷だった。 でも。 「こんなとこでもオレを欲しがって。欲張りだねぇ」 そう言われた。 その通りだった。 そんなことをされても喜んでいた。 そこでも出された。 「うれしい?」 囁かれた。 その通りだった。 嬉しくて、イッたまた戻れなくなるかと思う程だった。 新しいおもちゃでの新しい実験のようにアイツはセックスを楽しんでるだけなのに、それを喜んでいた。 嬉しくて仕方なかった。 さすがに疲れてきたのか、最後は乳首だけでイくまでそこを責められた。 舐められかじられ、指で潰され。 そんな所さえ、女のように変えられた。 そう。 それが楽しいのだ。 男を。 何も知らない男の全てを変えるのが。 でも。 喜んだ。 感じた。 だって。 ずっとそうして欲しかったから。 ずっとみてた。 女の子を連れて歩いて。 絶対に手が届かないと思っていた時からアイツに惹かれてた。 本当は。 綺麗な顔の酷い男。 その軽やかな笑顔。 ずっと見ていた。 何とも思ってないと自分を騙していた。 男ともする、と聞いた日から。 本当は本当はずっとこうされたかった。 抱かれたかった。 アイツが連れてる女の子達みたいに。 「ほら、乳首でもイケたね・・・。ふふふ。可愛いかったよ」 ソイツは笑った。 そして言った。 「好きなだけここで休んで行くといいよ。でも掃除して帰ってね。裏門の横のフェンスの金網破れてるからそこから出れるよ。後はよろしく。本当に楽しかったし可愛かったし、気持ち良かった。じゃあね」 終わりは唐突だった。 別れのキスさえなかった。 置いて行かれた。 もう外は真っ暗だった。 生徒達の気配は消えていた。 何時間こうしていたのか。 何故この部屋が許されているのかは分からない。 でも。 みんな。 教師でさえ、アイツがここで何をしてるのか知ってる。 自分も知ってた。 どの子がそこに連れ込まれたかも。 アイツは本当は何者なんだろう。 なんでそんなことを許されるのか。 だけど。 今はそんなことよりも。 散々犯して。 中でたっぷり出して。 置いて行かれた。 放置された。 犯しつくして。 アイツが楽しむだけだったのは分かってたのに。 でも。 でも。 「可愛いって・・・言ってくれた・・・のに」 つぶやく。 そんなの。 その場だけのことだと分かってた。 そういう男だと最初から知ってた。 最悪な男だと。 身動きできないまま、泣いた。 それでも。 身体から快楽の余韻は消えない。 この部屋から出ていかないといけないのに。 穴はまだアイツのが入ってるみたいで。 こんなにされてもまだアイツのを欲しがってて。 責められた乳首はあまい疼きを残していた。 「・・・・・・もう一度・・・」 言ってしまって惨めさに泣いた。 こんな目に合わされても。 また。 会って抱かれたかった。 穴からアイツの精液を零し、身体に残った感覚に身悶えながら、冷えた胸を腕で抱える。 「またしてくれない・・・かな」 それは無いと分かってた。 処女しか男は抱かないとアイツは言った。 だからそうなのだ。 身体の隅々まで、アイツので感じるおもちゃにされて。 そして。 二度と使われない 知ってた 気に入った女の子なら二度三度は会ってくれただろう。 でも4回はない。 誰もが知ってる そういう男だ。 すすり泣いた。 でも。 夜が明けて、朝生徒達が来る前には。 ここを出なければ。 そして。 明日からはアイツにヤラれた男、と誰もが知ってることになる。 中でしていることを聞いてすらいたヤツもいたはずだ。 アイツがそう言ってたから。 でも。 でも。 もう一度でいい。 いいから。 それが叶わないのに思ってしまう。 泣いていた。 叫びすぎて枯れた声で。 それは失恋というには。 あまりにも強い劇薬だった。 アイツに全てを教え込まれて。 身体は従順にアイツだけを欲しがるようになった。 でも。 それは二度と与えられない。 二度と。 それでも、アイツを欲しがって中が疼いた。 これから先の夜が長すぎた。 【劇薬】おわり

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