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─────── 『ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』 目の前が真暗な世界にミコトはいた 何も見えない。手も足も頭も動かない だが、どこかに座った状態で縛られているのはわかった 『ハァハァ、は、ハァハァ…ハァ、ハッはぁ』 勝手に息があがる 『ご、ごめんな──』 『違うよ。ごめんなさいじゃない』 ノイズの入った声が耳に届く またこの夢だ。 ミコトは理解した。たまに見る悪夢 昨日も見た でも昨日とはまた違う場面のゆめ 『も…申し訳ございませんでした…申し訳ありません。申し訳ございません』 何故謝っているのだろう ミコトは分からない でも、謝らなければいけない気がした 目の前にいるであろうノイズの入った声の主に 『君は何故謝ってるのかな』 『も、申し訳……………』 分からない。 何故謝ってるんだ… なんで僕は動けないんだ 分からない……… 理解出来ずにいるとむき出しの太ももにベチンッと何かが当たる 『あ゛ァ!!!』 痛い。鞭か何かで打たれたような感覚 打たれた所がジンジンと痛む 『ほら、早く答えなさい』 ベシンッ!!ベチンッ!!バチンッ 『ごめんなさい!!ごめんなさいごめんなさい!!許してくださあ!もうしません、もうしませんから!!ゔぅ…ぐぅ、も、申し訳ありません…』 バチィン!! 『ア゛ぁぁ゛!!』 容赦なく打たれる太もも 見えない事がこんなにも幸いしたことか 実際に見てみたら多分酷い有様なのだろう 太ももの裏につぅーっと水滴が流れる感覚 皮膚がめくれて血が出ているのだろうか 燃えるように痛い足… 『本当に君は…。僕が聞いてるのは何故謝っているのか“謝罪理由への理解度”だ。今を逃れればいいという中身のない謝罪なんて要らないんだよ。』 『ご、ごめんなさい…。言いつけを守れずすみませんでした。』 『……どんな悪い事をしたのかな?』 顔に被せられた布はミコトの涙や鼻水唾液で濡れていた 『……ゥぐっ、勝手に────して申し訳ありませんでした……ゔぅ…ふぅ、うぅ…』 『……そう。良かった。ミコトくんはすごくお馬鹿さんなのかと思ったよ。自分の立場も理解できない…ね?』 『…………申し訳ありませんでした…申し訳ありませんでした申し訳ありませんでした申し訳ありませんでした…申し訳ありませんでした』 『もういいいよ。分かってくれたなら。』 そう言ってミコトの頭を撫でる それさえも怖い。この後何をされるか知っているからだ。 『も、申し訳ござっ─────ン゛ぐっ!!』 バチーーーンと耳の奥を劈く音と痛み 脳が揺れる頭が持っていかれる感覚 そして左頬に感じる熱 『これでおしまいにしてあげる』 左頬を引っぱたかれたのだ。 それも多分フルスイングで無防備な頬に 目の前が真っ暗なのにチカチカとスパークが走る 痛い……痛い… 頬も太ももも項も…身体中が痛い…… 『ほら、なんて言うの?』 呆れた声が頭上から聞こえた ミコトは震える口を必死で開いた 『……あ、ありがとう…ございました…』 『はい!どう致しまして。』 目の前のノイズはミコトを抱きしめる それはとても丁寧で慎重で………………とても怖かった ──────────── 「………………コ、……こと…………ミコト………ミコト!!!!」 「ッ!?!?」 バッとその場で体を起こす 「ハァハァ…はぁ…、ハァハァ…」 「ミコト……大丈夫?」 飛び起きたミコトの目の前にはカズオミが居た 一気に押し寄せる安心感で無意識に涙がボロボロと流れる 「か、かず…さん……」 「え、ど、どうしたの!?ミコト……大丈夫??魘されてたっぽいけど…」 長身に似合わず、慌てふためくカズオミ

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