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「あ、あの、連絡しなくてごめんなさい…」 「…早くシャワー浴びるよ。」 腕を掴みお風呂場に入りミコトだけを水の抜けた湯船に入れる 「…………ねぇミコト、彼とあった時にどこか触れられた?」 「…………え…」 どう答えようか考えていると チッと舌打ちが聞こえた 慌ててどこも触られてないことを伝えようとしたら体に衝撃が走る 「つ、冷た!!!!」 あろう事かカズオミは冷水をミコトに掛け始めた 「か、カズさん!冷たいよッ!!──ッンぶ!?」 シャワーヘッドに手を伸ばすも顔面に冷水をかけられる 頭から足先まで冷たい冷たいシャワーがかかり一気にミコトの体温を奪っていく 「……ヅ、づめだィ……ハァ…はぁ、寒い…」 「早く。どこを触られたの?」 震えるミコトが見えないかのように問い出す ミコトは震える体を小さくたたみ、必死で熱が逃げるのを阻止するしか出来なかった 「………………なに?言えないの? 僕に黙って知らない奴と話して、僕に黙って玄関を開けて、僕に黙って奴に触れて、僕に黙ってあんな冴えない奴の料理を食っただ!?ふざけるな!!」 カズオミはしゃがみ俯くミコトの髪を引っ張り上を向かせると顔面にシャワーをかけ続けた 「──ッんがっ、ぼっ…ん゛ンガハッ!!」 顔面にシャワーをかけられろくに息が出来ない 手足をばたつかせてもΩの非力では怒ったαには勝てなかった 「吐かせようにも消化されてしまってるだろうし………あんなヤツの作ったものがミコトの中に入るなんて……………汚らしい…。全身くまなく洗わなくては…」 「ガハ、か、カズっさ…ゴホッ……ゔぅ、やめっ」 「やめて??やめてって言ってるの?違うよね?!ミコトが今言わなきゃいけないのはそれじゃないよね?」 ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつく カズオミはミコトがカズオミを頼らなかったこと、約束を破ったこと、カズオミ以外の奴と親しく話していた事実に怒っていた 「ご、ごめんっ……ごほっなさィ……ヴぅん゛」 「そうだよね。ミコトは謝らなきゃいけないよね。…………………約束破る悪い子は嫌いだよ」 “嫌い”その言葉にミコトは目を見開く 水をかけられていたってお構い無し グサリとミコトの心に深くナイフが刺さったような気がした ドキドキと鼓動がうるさい 目の前がクラクラする キーンと耳鳴りも聞こえてきた 「………ゔぅ………ゔぅ…ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!」 今まで以上に大声で必死に謝罪の言葉をのべる 何度も何度もごめんなさいとグチョグチョの顔で… 「……………ふぅ。」 一息ついたカズオミはシャワーを止める 「ごめんなさい!!カズさんごめんなさい!!!もうしません話しません!!開けません!!言うことも聞きます。いい子になります。だから…だから!!!」 ミコトは湯船から身を乗り出しカズオミの腕にしがみつく 「だから??」 「だから嫌いにならないで!!!置いてか行かないで!!1人にしないで!!!お願い!!!本当にごめんなさい……ごめんなさい……申し訳ありませんでした……」 「………………ふぅ。わかったよ。今日の事はここまでにしよう」 カズオミはミコトを優しく抱きしめると震えた背中を優しく撫でる 「…………はぃ。ぁりがとう…ござぃます…」 抱きしめられる温もり 体温の奪われたミコトにとってはカズオミの抱擁がとても温かく心地よかった 許された安心感もあり、ぷつり…とミコトの意識が遠のいていってしまった

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