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「カズさん……欲しい。欲シイよぉ…」 吐息混じりにカズオミの首筋を舐める カズオミのフェロモンと多少香る汗が生々しくミコトを煽る 以前噛まれたであろう項が疼いて仕方がない <早く食べたい> <早く喰われたい> <早くひとつになりたい> そう項の噛み跡が言っているようだった カズオミはミコトの腕を掴みベッド上でうつ伏せに寝かす そのまま自身のベルトとズボンを手際よく脱ぎ捨てるとミコトの腰を掴み臀部をカズオミの方に上げた状態にさせた そして、そそり立つカズオミのそれをミコトの秘部に勢いよくぶつけた 「────ッン゛ングっ!!!?」 いきなり太いものがミコトの内部をエグり、思わず情けない声が漏れる 深部を乱暴に突く ガンガンっと優しさなど感じられないものだったがミコトは感じてしまう ずっと待っていた感覚に身が悶える 「がっハッ!!い゛ぃ!!!ぎもぢぃい゛!!!!」 角度を付けられ何度も抜き差しされる 排泄感も鈍りただただ、カズオミのそれを受け止める穴となる 「カズさん!!カズさん」 「ミコト……今回はちゃんとデキるといいね。」 ふと、遠くなりかけていた頭の中で冷水を浴びたように冷静に“赤ちゃんのこと”だろうとミコトは考えた 一瞬だけ息が詰まった しかしそれにカズオミは気づくはずない 気づいたとしても秘部から感じる快楽によるものだと思っているだろう ミコトは頭を振り“赤ちゃん”のことを消し去ろうとする 「ミコト、赤ちゃんデキるといいね。このお腹に僕のを沢山注いであげる。だから二人の子産もうね」 背部から腕を回しお腹、細かく言えば下腹辺りを撫でられる 耳元で聴こえる声は甘美という言葉が似合うほどだった 彼は既に子をなす未来が確定だと言わんばかりにミコトの耳元で囁きづける お腹に授かるソレはミコトにとっては“呪縛”にも似ている だからミコトはソレを受け入れることが出来ない だが 「……ッうん。そうだねカズさん…ァァ、ンん」 本心を伝えられるほどの“覚悟”はミコトにはまだ無い 伝えたら彼はどう思うのか、受け入れてくれるだろうか、拒絶するだろうか……離れていくだろうか 子は嫌だ。だからといって“今の幸せ”を無くしたくもない ミコトはわがままなのだ。 それはミコト自身も自覚していた。 だから笑顔で『そうだね』と言えるのだろう 「ミコト、ミコト……ミコト…くん」 「あぁ、や゛あ゛ぁぁ!」 ヤり続け何度イったか分からない 気がつけばベッドのシーツはミコトの精液や愛液で薄く色が変わっていた 時刻は深夜2時 ──コンコン… 寝室の戸を叩く音が聞こえる 何度かイき、多少冷静になった2人は戸の方に目をやる ガチャリと音を立てながら入ってきたのは30代後半ぐらいの無精髭を生やした男だった 「お前、またミコトくんに無理させてんじゃねぇよ」 男は入ってくるや否や、真っ裸な2人を呆れた様子でみながら近づいてくる カバンからミネラルウォーターとinゼリーを取り出すと2人に手渡す カズオミはミコトの秘部からソレを抜き息を整える 「いくらヒートだからって加減をしれ。だからα‬の癖に配慮がねぇ粗チンって言われんだよジジィ」 「全く。君は本当に品が無いというか、嫌味ったらしいというか。そもそもそんなこと言われたこともない。」 「そんな奴に頼りっぽなしなのは何処のどいつだよ。ほら見ろ、ミコトくん、1人じゃ水飲めそうにないぞ?」 男の言葉にミコトの方を見ると ミコトは息を荒らげながらだるい身体を動かすことも出来ない様だった カズオミはミコトをかかえると持っていたミネラルウォーターを飲ませた 相当喉が渇いていたミコトはミネラルウォーターを手に取るとゴクゴクと勢いよく飲み始める ミコトの口から逃れたミネラルウォーターを見てカズオミは静かにまた欲情する 「おい!もうやめたれ!」 バシンと男に頭を叩かれる カズオミが思っていた事がわかったのであろう

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