志筑に手を引かれて連れられた先はなんと 非常階段の所 何故にこんなところへ来たのか…… ま、まさかこの人気のない所で この間の恨みを晴らしに連れてこられたのか!? 何か良からぬ事をされるのかと身構えた詩乃 それと同時に俺終わったとも思った この人を敵に回すと言うことはこの学校の生徒皆を敵に回すようなものだからだ だが詩乃の思いは外れる事となる ｢天桐詩乃｣ ｢はい………｣ ｢俺と付き合え!!｣ ｢…………はい？｣ うん、気のせいかな？ あり得ない言葉を聞いたのだが…… ｢え～っと……空耳ッスかね？ 付き合えとか聞こえたんスけど？｣ ｢いいや、はっきり付き合えと言った｣ ああ、気のせいでも空耳でも無かった これは一体どういうことだろうか？ 何がどうなって告白されることになったのだろう？ もしかしてあれか？新手のいじめか？ 好きでもない彼と付き合ったら彼のファンは 嫉妬に狂うだろう そこでそのファン達が自分に嫌がらせの数々をしてくる それを高みで嘲笑うと言う寸法ですか？ うん、絶対そうだ!? だって一度気持ち悪いと拒否したのに 告白されるはずがないんだから