そして一人取り残された志筑 まさかの同じ奴に２連敗 しかも嫌いとまで言われた ｢は、ははっ………｣ ここまで来たら笑えてきた この俺がフラれるどころか同じ奴にこっぴどく 否定されるとは思わなかった なんだろうか……… 悔しさもあるが全く靡かない彼に 余計に興味が出てきた 今までこんな奴に会ったことがない ｢面白れーな 天桐詩乃｣ もっと知りたい…… もっと近づきたい……… なんだこの気持ち 志筑の中に生まれた新たな感情 それが何なのかよく分かっていないが もしかしてこれが恋なのではないかと考えた だって他になんと言ったらいいか分からないから 最初にフラれたときも同じ感情が沸き上がった あいつはいったい何者なのか…… そう思ったら調べずにはいられない 周りのやつに聞きまくった ｢なぁ1年生で茶髪の……イケメンいない？｣ ｢ああ、もしかして天桐君……かな……？ でも志筑先輩の方がかっこいいですよ？｣ そうキラキラした目で自分を見てくる後輩の女の子を尻目に 早速行ってみた そして見つけたんだ、彼を……… こんなに必死で探した人は初めてだ だから何が何でも彼を手に入れたいんだ