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第15話 恋は盲目
「で、あの人お前に何の用だったんだ?」
「…………」
突然志筑に詩乃を連れて行かれた遠坂は
戻ってきた詩乃に不満気な様子で聞いてきた
まぁ当然聞いてくるだろうなとは思ってたけど
何と答えようか迷っていた
それにクラスメイトからも知り合いなのかとか
色々聞かれたが適当に誤魔化した
だが遠坂は簡単には引き下がってはくれない
嫌な事されてないかとか脅されてないかとか
なんか弱みでも握られてるんじゃないかとか
ここは正直に告白されたと言うのか………
でもそう言ったら言ったでこいつに何言われるかな?
それに流石に彼処までフレばもう志筑も来ないだろう
「別に大したことじゃない
もう来ないと思うし」
「本当に?
あの男、性別関係なく手当たり次第遊んでるらしいから
お前も狙われたんじゃないかと心配したんだけど
何もないなら別にいいんだが」
「……………」
本当、この男はこう言うことは鋭い
まぁでも、もう関係ない筈
これでまた来たら流石にドン引きする
うん、本当にドン引きだ
「よう、天桐詩乃」
「………………」
当たり前のように志筑は詩乃の前に現れたのだ
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