17 / 29
第17話 恋は盲目ー3ー
親しそうに話している二人を目の前に
不機嫌な志筑
そりゃそうだろう
好きな人が目の前で誰ともしれない奴と
仲良くしてるのに自分はまともに話すら出来てないと言うのに……
腸煮えくり返る思いだ
「おい、お前何?
俺詩乃と話してんだけど?」
「え?もう話し終わったんじゃ無いんですか?
それに天桐嫌がってるじゃないですか」
「んだと?大体てめぇ誰だよ?」
「俺は天桐の数少ないただの友達ですよ」
「おい、さり気なく友達いないって俺をディスるな」
冷静に突っ込みを入れる詩乃とは裏腹に
志筑は遠坂と言う男にライバル心を抱いていた
数少ない友人
それはつまり彼にだけは心を許していると言う事でもある
そこに自分が入れない悔しさ
何故自分はダメなのにこの男はいいのか……
爽やかで優しそうな顔をしているが
腹ん中は黒いものを持っていそうな奴
気に入らない………
自分が嫌いなタイプだ
そんな奴に詩乃を取られた気分
ああ、こんなに焦りを感じたのも初めてだ
それだけ詩乃に執着している
なんでこんなにも詩乃は自分を惹き付けるのか……
ともだちにシェアしよう!