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第17話 恋は盲目ー3ー

親しそうに話している二人を目の前に 不機嫌な志筑 そりゃそうだろう 好きな人が目の前で誰ともしれない奴と 仲良くしてるのに自分はまともに話すら出来てないと言うのに…… 腸煮えくり返る思いだ 「おい、お前何? 俺詩乃と話してんだけど?」 「え?もう話し終わったんじゃ無いんですか? それに天桐嫌がってるじゃないですか」 「んだと?大体てめぇ誰だよ?」 「俺は天桐の数少ないただの友達ですよ」 「おい、さり気なく友達いないって俺をディスるな」 冷静に突っ込みを入れる詩乃とは裏腹に 志筑は遠坂と言う男にライバル心を抱いていた 数少ない友人 それはつまり彼にだけは心を許していると言う事でもある そこに自分が入れない悔しさ 何故自分はダメなのにこの男はいいのか…… 爽やかで優しそうな顔をしているが 腹ん中は黒いものを持っていそうな奴 気に入らない……… 自分が嫌いなタイプだ そんな奴に詩乃を取られた気分 ああ、こんなに焦りを感じたのも初めてだ それだけ詩乃に執着している なんでこんなにも詩乃は自分を惹き付けるのか……

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