昼休み志筑は当たり前のようにやって来る ｢詩乃!!｣ ｢………また来たんですか？｣ 何度そう言われようが志筑は諦めない そのくらいのハートの強さは身に着けた それに詩乃に近づけるチャンスは昼休み位しかない そして注目されるのが嫌な詩乃は 遠坂も一緒に屋上へとやって来る 今はこれでいい 少しずつ距離を縮められればそれで構わない まぁ、遠い道のりなのだがな、うん、かなり……… ｢え、これ何？ちっちゃいオムライスか？｣ ｢ああ、口に合えばいいけど｣ ｢いや、凄い美味い!! やっぱりお前の弁当最高だよ｣ ｢どうも｣ ｢……………｣ 自分には決して笑顔を見せない詩乃は 遠坂には笑顔を見せる 本当に距離を縮められるのだろうかと少々不安になってきた と言うか嫉妬が半端無いのだが……… もう一度言うが本当にこいつらデキて無いのか？ 最早嫁と旦那の会話なのだが…… ｢なぁ、お前ら本当にお互い恋愛感情ないのか？｣ ｢ないです｣ ｢ありません｣ ｢………ああ、そう｣ 二人とも即答で否定した