兄さんは最近おかしい……… 何か考え事してる……… でも、それを知ることは出来ない…… 優夜は兄である洸夜が大好きだ 幼い頃から常にカッコよくて成績も良くて 誰もが慕い憧れる それは優夜も例外じゃなく彼を慕い憧れている 兄である事が誇らしく自慢だ 多分恋をしている……… こんな感情など持ってはいけないのだろうが だってこんな美しい人が傍にいて 何も思わないほうが無理だろう こんな感情を持つようになったのはいつだったろうか 数年前、優夜は友達と遊んで帰ってくると 両親は出かけて不在で家には兄と兄の他に男の靴がある 友達が遊びに来てるんだと挨拶にでも行こうとした時だった ｢あ……あっ…んぁ……しっ…づきっ……｣ 洸夜の部屋から変な声が聞こえ なんだろうとそっと覗いてみると 洸夜と男がベッドの上で乱れる姿があった まだ性の知識があまりない優夜ではあったが これは見てはいけないものなんだろうというのは理解できた それでもその光景から目が離せなかった 兄の雄々しい姿、乱れ狂う姿が美しいと……… それからと言うもの兄のそんな想像をする毎日 自分が相手だったらどんなにいいだろうと あの艶やかな唇に一度でもいい、触れてみたい ｢兄さん…… 好き……｣ それでも兄は自分を弟以外には見てくれはしない 分かってる 弟以外にはなれないことくらい それでも貴方が欲しい………