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第28話 距離
結局連絡先は教えては貰えなかった
だから代わりに自分の連絡先を書いたメモを渡した
「連絡しろよ?」
「すみません、そう言うの俺苦手なんで
多分しないと思います」
「いやせめて電話番号の登録くらいはしろよ
ほら、俺がしてやるから貸せ」
「嫌ですよ
分かりました
登録すりゃいいんでしょ?」
このままでは携帯を奪われそうだったため
仕方なく登録した
「これでいいですか?」
「……登録名さ、志筑じゃなくて洸夜がいいんだけど」
詩乃が登録する際の志筑先輩と入力したのが
気に入らないらしく洸夜と入れてほしいというが
そこは断固拒否されてしまった
なぜこうも頑なに名前で呼ぶのを嫌がるのか
「じゃあ俺もお前の登録しとくか
ほら、さっさと教えろ」
「何どさくさに紛れて聞き出そうとしてんスか
絶対教えない」
「チッ………」
どうにか聞き出そうとするも失敗に終わり
舌打ちをする
まぁでも登録はさせた
中々の進歩ではないか
「なぁ今度どっか遊びに行かね?」
「嫌です」
流石にそこまでの進歩とまではいかなかったようだ
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