翌日、ミコトがディアボラに初出勤だ。量販店の吊るしのスーツでも、ミコトはカッコよかった。円城寺が飛んで来た。 「みんなに紹介するよ。 後でオーナーの菫さんも来るって言ってた。」 　あのゴージャスな控え室に案内された。まだ開店時間には早い。顔見知りの淳と零士が 「みんな、紹介するね。 俺、淳、は知ってるか。あと零士。俺たちはもう古株になっちゃった。」 　ソファでゆったり座っているイケメンたちを紹介された。 「ジン、ゆうき、ジミー、漣（れん）、 琴（こと）、育三郎（いくさぶろう）。 今日、オフなのがキム、と、凍夜（とうや）。」 　そして、嬉しそうにもう一人の存在を話してくれた。 「それとレオン。レオンはずっとナンバーワンを張っていた。六本木一とも言われていたんだ。今でも売り上げはダントツ一位だ。太客をたくさん持っている。俺と零士と同期だった。 　今は週の後半、木、金、土、に来る。」 　集まったメンバーに呼びかける。 「みんな、今夜から入るミコトだ。 ホストは初めてだって言うから、いろいろ教えてやって。」 　錚々たるメンバーだ。みんなかなりレベルの高いホストたち。 　この店は身長175cm以上、という基準がある。 そして同じビルのGジムに通わせる。筋トレは必須だ。中々ストイックな店だ。 　不健康なホストは馘首になる。