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第22話 外泊

 昼頃、目が覚めた。世界は終わっていないようだ。鍵を預けて行くなんてママは俺を信用してくれたんだな。  オカマながら、肝の座った人だ。 俺は今日は遅番。午後出勤で大丈夫だったはず。  この部屋にはシャワーが付いている。さすが、元売春宿。シャワーを浴びて身支度を整えた。  鏡に映る俺は、まあまあ今日もイケてる。 「よし、仕事だ!」 着替えにマンションに帰る。  俺たちのベッドにミコトがいるなんて事の無いように、祈る気持ちで寝室に行く。 「ただいま。あ、タケル。起きてたの?」  ベッドに座って赤い目をしたタケルがこっちを見た。 「どこに行ってたんだよ。」 不安そうなタケルの顔。いつもクールなモテ男が台無しだ。でもちょっと唆られる。 「ミコトは? 今頃、同衾してるかと思ったのに。」 「ヤマト、悪い冗談だ。 おまえを殴らせないでくれ。」 (俺はタケルに飛びついた。大好きなタケル。 やっぱり俺ってバカだ。)  抱きしめられて熱い口づけを受ける。 「浮気なんかしてないよ。 タケル、俺の身体を調べていいよ。」 お互いのシャツに手を入れて肌を弄る。タケルの手を肛門に誘導して触らせる。 「ね、閉じてるでしょ。 誰とも何にもしてないよ。  酔っ払って、『再会』の2階を借りて眠ってた。ママは鍵置いて帰っちゃったよ。  タケルなら抱かれたいけど、ネコは間に合ってます、って。  俺,みんなにフラれる。」 「よしよし、フラれて良かった。 俺のヤマトだ。俺の、だよ。」 (そう言って抱きしめてくれる。右手がボクサーパンツの中で俺の肛門を触りながら、片手で抱きしめて熱い口づけをくれる。) 「タケル、手がっ。」 押し倒されて触られる。 「これから仕事だろ。触るだけ。 挿入は無し、だ。」 固く閉じている後孔を触られて解されて、腰が震える。 「タケル、ずるいよ。入れてくれないの。 欲しくなっちゃうよ。」 「可愛いなぁ。愛してるよ。 誰かに抱かれたのなら、 おまえを殺してやろう、と思ったんだ。」 「う、ん、殺して。タケルになら殺されたい。」 「浮気するのか?」 「違うよ、タケルと一緒に死んでしまいたい。 どうしたら一緒になれるのか。 身体が別々なのが焦ったい。 一つになりたい。いつも一緒にいたい。」 「可愛い奴。」

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