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第47話 指輪
凍夜の暮らしは全部素敵だ。意識している訳ではないだろう。センスなのか?
何をしてもスタイリッシュでカッコいい。絵に描いたような「スパダリ!」
ミコトは自分が少女漫画の主人公になったようで、くすぐったい気持ちになる。
「指輪、大き過ぎたな。
直しに行こう、銀座の店だ。」
貰った指輪はミコトの薬指でクルクル回っている。
「なくしそうだ。はずしてもいい?」
一瞬、悲しそうな顔をした凍夜。
「ああ、ディアボラに行く途中で、思いつきで買ったやつだ。サイズを知らないで。
おまえを俺だけのものにしたくて焦ってた。
こういう束縛が1番嫌われるんだよな。」
凍夜の首にかじりついた。
「しつこいオレも、きっとすぐ、飽きられちゃうね。棄てられる前にたくさんキスしておこう。」
「本気で言ってんの?
やっぱり、おまえ、バカだな。」
そう言って強く抱きしめて熱いくちづけをくれる。
三日間、ずっとルームサービスで出前の食事だったから、大分飽きてきた。
「飯食いに行こう。ばんやがいいな。
女将さんに俺たちの事、報告しなくちゃな。
それから銀座で指輪直そう。」
「ねえ、凍夜も指輪してよ。
仕事中ははずしていいから。」
話し合って、お互いに、しばらくホストを続ける事にした。どこまで続けられるか、未定だが。
「ホスト続けるって事で、俺たちの関係は、あまり知られないようにするだろ。
二人だけの結婚で、寂しくないか?」
「ヤマトとタケルが喜んでくれてるから、それでいいよ。」
「そうだな、キースだって知ってるし。」
「凪さんは許してくれるかな?」
「無理だな。自殺しないように見守っていないと、な。」
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