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14-8.※

 フェンがロキの脚の間に膝をつき、先端を湿ったロキの孔に押し付けると、求めるように入り口がひくついた。 「俺のでロキの気持ちいいとこ擦ってあげる」 「あっ、フェンッ……」  想像以上に淫猥な水音を鳴らして、フェンの先端がヒダを割った。内壁を掻き分けていくフェンの性器を、ロキの中は嬉々として締め付けている。 「んっ、ぁっぁっ……」  シーツが擦れ、ベッドが軋んだ。  宣言通り、フェンはロキの内部のたまらない部分を、カリの部分で悪戯に擦っている。 「ロキ、気持ちい?」  フェンはロキの頭の横に腕を置いて、肌をぴたりとくっつけながら腰を揺らした。 「んっ、気持ちいい」  徐々に昂りながら擦れていく。  身体中が甘く痺れて溶けていきそうな感覚に、ロキは手の甲を口元に押し当て指を噛んだ。 「ねぇ、ロキ……気持ちいいのいっぱいしよ? ずっとくっついてようよ」 「んっ、フェン……」 「離れたくないよ、ロキ」  そう言われるたび、ロキの胸は切なく疼いた。  ロキ自身が堪えている感情を、フェンは全て口に出してしまう。俺だって離れたくないと、そう言ってしまいそうで、ロキはぐっと息を呑んだ。 「ロキの中あったかくて気持ちいい、ずっとこうしてたい」  そう言いながらも、フェンの動きは、本能的に絶頂を求めて徐々に速度を増していく。ロキはその動きに甘えるように身を委ねながら、吐息を漏らしシーツを握りしめた。  皮膚のぶつかる音が鳴り、それと同時に先走りと愛液が混ざり合う。擦れるたびに結合部から蜜が溢れてロキの臀部を濡らした。  ロキの性器は腹の上で揺れ、皮膚に触れるたびに先端が糸を引いている。 「あっ……フェン……も、イきそっ……」  腰が意思に反してガクガクと震え始める。ロキは打ち付けられるフェンの腹部に両手を伸ばした。 「俺も、イきそう」  フェンはそのロキの手首を掴んで引き寄せると、さらに結合部のつながりを深めた。 「あ、だ、ダメだっ……フェン……は、はなっせ……」 「イヤだ、離れたくないっ」 「そ、そうじゃなくてっ……あ、ばかっ……中、出しちゃダメなんだって……んっ、ぁっ!」 「ロキ、大好き」  フェンが強くロキの腕を引き寄せ、奥に先端を押し付けた。突き上げられる感覚に、限界まで込み上げていたロキの感覚が解き放たれる。 「ぁっ、んんっぁぁぁっ!」  先端から白濁が溢れ出して、内部が激しく痙攣しながら、入れ込まれたフェンの性器を締め上げた。フェンが吐息を漏らし、眉を寄せると、温かい体液が、ロキの内壁をむず痒く穿った。 「フェン……ダメって言っただろ……」  びくびくと痙攣したままの体に必死に理性を呼び戻しながら、ロキはフェンを嗜める足裏です肩を押す。逃れるように身を引いたが、フェンはロキの太ももを抱えて引き寄せた。ロキの背中がシーツを滑り、まだ繋がったままのそこからドロリと性液が漏れ出した。 「ダメ、ロキ、離れないで」 「バカ、すぐ掻き出さないとまずいんだって……」  ロキは必死に身を捩りうつ伏せた。吐き出してしなだれたフェンの性器がロキの中から離れていく。  内腿を伝った性液を、さらにかきだそうと、ロキは臀部に手を伸ばした。 「ダメ、ロキ。出しちゃダメ」 「あっ、こら、んぅっ……」  フェンはロキの手を掴んでうつ伏せに抑えつけると、溢れた性液を指で掬い上げて、ロキの内部に入れ込んだ。愛液と性液でドロドロになった内部を、フェンの指がかき混ぜている。  まずいと思うのに、本能がそれを喜んでいる。抵抗しきれないのはそのせいだ。  すぐに入り口に熱いものが押し当てられた。また昂ったフェンが、ロキの内部に背後から性器突き立てる。 「んっ、あ、ぁぁっ……!」  まだ快感の余韻を残していた内壁は、びくびくと震えながら、擦られるたびに何度も小さく達していた。ロキの先端からは溢れるものはなく、ただ腹の奥底が快感に喘いでいる。 「あっ、んっ……気持ちっ……」 「ロキ、俺も気持ちいい」 「フェン、もっと、もっと奥まできて……!」  頭の奥が白み、理性は遥か遠くにいた。  ロキは本能が導くままに、フェンの昂りを甘い声で何度も求める。  フェンはその全てに堪えるように、ロキの体を強く抱きしめた。  二人はそのまま、空が白む頃まで幾度となく絡み合った。

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