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13.
謝罪を口にしようとした。だが、上手く言葉にならず、そのうちいとも簡単に押し倒されることとなった。
背中に痛みを感じなかったのは、碧人のちょっとした気遣いのように感じられ、このような状況じゃなければ素直に嬉しく思った。
笑みを崩さない夫がぐっと迫る。
「そんなことで笑う葵を見るのが好きだけど、そんなことも考えられないことをしてあげようか⋯⋯?」
「⋯⋯ぁ」
空気が漏れたような声が出た。
碧人が言いたいことがはっきりと分かった。
このような場所で淫らなことをするということ。
まるで自分に犯されているみたい、とほんのり頬を染めては淡い期待したが、自分達以外の、しかも見せてはならない子達がいる。
そんなこと何が何でもしてはならない。
「ねーぇ! なにしてるのー?」
「まーもまぜて!」
二人の間を新と真が無邪気に割って入ってきた。
急なことに「びっくりした⋯⋯」と思わず言葉が漏れたが、すぐに笑みが零れた。
「いいえ、特に何にもしてませんよ」
「そーなの?」
「まーたちにないしょー?」
「そうではありません。けど⋯⋯ありがとうございます」
片手ずつそれぞれ抱きしめる。
二人は黄色い声を上げるような、子供特有の高い声を上げて嬉しそうにしているのを見て、さらにぎゅうっと抱きしめた。
「あーあ、新と真に邪魔されちゃったな」
わざとため息を吐いた碧人が残念そうにして立ち上がった。
その邪魔されたおかげでこちらは助かったと思いつつ、「おかーさまはあーのだし!」「まーのだし!」と抗議する二人のことを窘めていた。
「まあ、いいけど? 二人が寝ている時にでもお母さまのことを独り占めするから」
ね? と袖を口元に寄せては同意を求める碧人に、こちらが返事する前に、「ひとりじめ、やー!」「ねないもん!」とさらに声を上げる二人をさらに窘めようとすることに努めた。
もう、余計なことを言って!
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