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まあ、彼自身がそう言っているならいいかと思い直し、「もう一回読みますからね」と念押しするように言った後、また読んだ。 「──はい、おしまい」 絵本を閉じると、さっきと同じように手を叩いて喜んでいた。 「じゃあ、まーがもってきたえほんよんでー!」 「はい、いいですよ」 「わぁー、たのしみー!」 真が歓声上げた後、新も同じような反応をする。 そして、真が選んだ本を読み始めた。 読んでいる最中、ふと二人のことを見た。 たまに違うところへ興味が移った様子の新が、真が周りを見ている時、飽きたと思い、そう訊くが「ちがうもん」と再び絵本へ目線を戻すが、また違う方向へ向いてしまっている。 先ほどと同じ状況に、この小さい子達にとって周りにあるものが興味に溢れているのかなと思った。 朝の出来事を思い出すと、それが顕著だ。 今読んでいる絵本を読み終わったら、また読んでとせがまれるかもしれないが、こちらとしてはちゃんと見てないじゃないかと思ってしまうところ。 また違うもので遊ぼうかと思った時、二人の揃った頭を見て思いついた。 「新、真。身長を測りましょうか」 読み終わった時、間髪入れずそう提案すると、「しんちょー?」とこちらに振り返った二人は鏡合わせのように互いとは真逆に首を傾げた。 「そう。二人がどのくらい大きくなったのか測りたいのです」 「あーは、おかーさまよりおっきいから!」 「まーも、あーよりおーきい〜」 今、葵人が座っているからそう言うのか、膝上で立った二人はそう言って背伸びしていた。 「ほらほら、膝の上に立ったら危ないですよ。⋯⋯じゃあ、どちらが大きいかあそこの柱まで行きましょうね」

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