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⑤
楓葉くんサイド
「そう。人狼が暴れてるみたい。
だから、救援が欲しいらしい。」
梅葉「わかった。
俺とゆずでいくから、
かえは、ゆきのところ行って。
多分そろそろ、おとが泣き始めると思う。」
「わかった。
拒絶反応強いかんじ?」
梅葉「うん、辛そうだったから。」
俺が変わってあげられたらいいけど。
バタン!
雪葉が走って扉を勢いよく開けた。
「ゆき?どうした?」
雪葉「おとがいなくなった。」
「え!」
梅葉「どう言うことだ?」
雪葉「じつは…」
雪葉が悪いわけじゃないけど、
音葉が輸血の時は絶対に
拘束を解いてはいけないと言う
暗黙の了解がある。
梅葉「かえ、ゆき2人で探してきて!
俺は学園行って救援終わったら
すぐ探すから。」
雪葉「ぅん。ごめんなさい」
「わかった。ゆき、いくぞ。
体も辛いはずだからそんな
遠くにはいけないはず。」
すぐに家を出て探そうとしたら、
近くの道路で倒れてる音葉を発見。
「おと!」
音葉「っ…はぁはぁ…」
「ゆき、おとの目塞いで」
雪葉「うん…」
音葉「っ!…っ、…」
「痛いことしねーから、落ち着け」
自分の腕を噛みちぎって
出た血を音葉の口に入れていく。
音葉「っ!!おえ!!ゲホッ…いや、やめろ!」
「いやでも我慢しろ。
俺ら兄弟の血の方が拒絶反応すくねーだろ」
音葉「…っ、…げほっげほっ」
「こんくらいでいいか。」
傷口を隠して
音葉をおぶって家に帰ってきた。
音葉「……」
「ごめんなさいくらいいえよ。笑」
音葉「別に悪いことしてない」
「あ、そう。梅にぃに怒られるだろうから
俺は別に怒んねーけど。」
音葉「……」
最近反抗的でかわいくねーの。
前までは梅にぃの名前出しただけで
びーびー泣いて『味方して』って言ってきて
可愛かったのになー。
音葉「ゆきがわるい…」
雪葉「ぇっ…僕も悪いけど…
おとも悪いじゃん…拘束もう取らない」
「ゆーき、こいつの相手しちゃだめ。
拘束とったのもこいつになんか言われたんだろ?」
雪葉「ぅん…
僕の血飲むから拘束といてって。」
音葉「…引っかかる方が悪い」
雪葉「……そう…だけど…」
「かわいそうに。弟にいじめられて。」
音葉「いじめられる方が悪い。」
「お前、かわいくねーな。ほんと。」
音葉「可愛くなくて結構!」
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