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あれで付き合ってないの? ~ 幼馴染以上恋人未満 ~ 番外編 七夕 2(蒼人視点)① | 一ノ瀬麻紀の小説 - BL小説・漫画投稿サイトfujossy[フジョッシー]
目次
あれで付き合ってないの? ...
番外編 七夕 2(蒼人視点)①
作者:
一ノ瀬麻紀
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番外編 七夕 2(蒼人視点)①
太陽
(
たいよう
)
まで巻き込んでのバーレル騒動から一週間。今日は七夕当日だ。 結論から言うと、俺達は七夕旅行をキャンセルしなければならなくなった。 あの日の
麻琴
(
まこと
)
が情緒不安定だったのは、やはりヒートが近かったからで、旅行目前にして予定をキャンセルせざるを得なくなってしまった。 ヒートだから仕方がないのだが、あれだけ楽しみにしていた麻琴はかなりしょんぼりしてしまって、なだめるのに苦労した。 それでも今回は自分に原因があるからと、蒼人に当たってしまうとかはなく、ただひたすらメソメソしてしまったのが少し可愛そう……なんだけど、やっぱりそんな麻琴も可愛くて、こっそり動画を撮っていたのは本人には内緒だ。 そして、部屋に籠もって五日ほど過ぎた。 ヒートが始まったばかりの頃は、ひたすら俺を求めて少しでも離れると大騒ぎだった。 それも少し落ち着いた今日は、少し離れていても大丈夫そうだったので、散らかりっぱなしになっている部屋の片付けなどをしている余裕も出来た。 とは言っても、寝ているうちに静かに部屋を出てきた。昨日も散々愛し合ったから、疲れ切ってぐっすりと眠っている。 片付けをぱぱっと済ませると、軽めの朝食を作って部屋に戻ろうとしたところで、俺の足が止まる。 起こさないようにとそっとドアを開けたその先の光景に、俺は一瞬にして心が高鳴った。 目の前には、俺のシャツを着て、嬉しそうに匂いを堪能している麻琴がいた。 少しの間でも離れる時は不安にならないように、俺の服などにフェロモンをたっぷり纏わせて置いておくようにしている。 まさに今、そのシャツが有効活用されている瞬間だった。 俗に言う『彼シャツ』というやつだ。少し大きめのダボッとしたシャツを上に着て、色白で華奢な足を小さく畳んだまま、くんくんと幸せそうに匂いを堪能していた。
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