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番外編 シーツ(ほんのりR)③
正直自覚はないけど、もっともっとたくさん蒼人が好きって気持ちになる。好き過ぎてどうしようって困ってしまうくらい好きで溢れている。
そう思うのって、おれだけなのかな?
ちらりと蒼人を見ると、いつもの優しい笑顔で微笑んでいた。
足りない。もっと触れ合いたい。もっともっと蒼人を感じたい。
「あおと……。ぎゅってして?」
おれのおねだりに、蒼人は優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
そして、体を離したあと、愛おしそうに頬に手を添える。
「麻琴、番になってくれてありがとう。ずっと一緒にいような」
片方の手を頬に添えたまま、反対の頬へチュッとキスを落とした。くすぐったくて、クスクスと笑いを漏らすのを見て、また違う場所へと啄むようにキスを落としていく。
おでこに、唇に、うなじに、鎖骨に、そして胸へとたどり着くと、そのままおれをベットへ沈ませた。
結局そのまま何度か身体を重ねた。
次に起きた時は、おれの声はガラガラで、ベッドから起き上がることもできなくなっていた。
うう。あれ、自分から誘ったようなもんだから、文句言えないよなぁ……。
でも、もうちょっと加減してくれたって良いのに。
やっと動けるようになったおれは、よいしょっとベッドの上に起き上がった。
体中の痛みに顔をしかめつつも、でもやっぱり幸せでニヤニヤしてしまう。
先日、同級生のおめでたの報告を受けたばかりだからか、無意識に自分のお腹に手を当ててしまう。
まだ学生だから、ちゃんと卒業してからと決めているけど、いつかは……。
そんなことを考えていると、節分の日に夢に出てきた、満面の笑みでおれのことをままと呼んでいた幼子を思い出した。
もしかしたら、あれは……?
まだ見ぬ家族に思いを馳せながら、蒼人が待つであろうリビングへ降りていった。
(終)
✤✤
ほんのり?ちょっぴり?あーるシーン書いちゃいました。
本編は全年齢ですが、この番外編はR付けさせていただきます。
このお話は(も?)トリュフさんから頂いたFAをもとに書いたお話なのですが、肌色多めなものもあるので、イラストへの投稿は控えさせていただくことにしました。
ふじょっしーさんのガイドラインがどうなのかよく分からなくて……。
アルファポリスさんには挿絵込みで公開しているので、気になる方は、トリュフさんの素敵イラストを見に行ってください。
ちなみに
節分の夢というのは、アルファポリスさんの『麻紀の色々置き場』にある、節分のツイノベの話です。もしよろしければ。(短いですが)
✤✤
ここで一度、完結とさせていただきます。
…が。近い内にもう少し番外編を追加する予定でいます。
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