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目を強く擦って、ぐすぐすしていた二人は弱々しく自信なさげに訊ねてくるのを、何度か元気づけるように返したのち、二人は両目を強く擦る。 その手が離れた時、泣いていた顔が晴れていた。 「やる!」 「げんきにしたい!」 碧人の腕から離れた二人は玩具置き場から引っ張り出して、意気揚々とやり出した。 急な変わりように呆気を取られたが、口元を少し緩め、苦笑に似た顔をした。 一応機嫌が直ったようだからいいか。 鼻息荒く、真はさっき描いた絵をたくさん描き、新はチューリップや飛行機、たまに何を折っているのか分からないものをこちらもまたたくさん折っていった。 「いっぱいできたー」 「できたー」 どのくらいの時間が経っただろうか。ようやく満足したらしい二人がその声を上げた時、そばに寄った。 二人の周りが散らかるほどに描いた絵やおりがみがたくさんあり、その彩られたものの一つを取った。 「⋯⋯こんなにもたくさん。これならきっと、お母さまは喜ぶと思うよ──⋯⋯」 手元から顔を上げた時、目を見開いた。 なんと二人はその中で寝に入っていたのだ。 急なことで何が起きているのかと我が目を疑っていたが、ふっと笑った。 「泣いたり、はしゃいだり、忙しい子達だ」 それぞれの布団を用意した碧人は、一人ずつ寝かせ、一応二人が作ったものを何個か手に取り、部屋に出る。 外廊下へと出た際、控えていた使用人にあとは面倒を見るようにと命令しておくと、その足で離れへと赴いた。 奥まった場所であるため、さっきの部屋よりは明るくはないが、今部屋を使っている主にとっては寝るにはちょうどいい暗さであろう。

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