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花嫁2
目が覚めた時は御堂ではなく、部屋で寝かされていた。
そして泣いていると、母親と父親が部屋に入ってきた。
そして布団の傍で恭しく両親は頭を畳に擦り付けた。
「婚儀は成りました。おめでとうございます」
そう言われた。
これからは毎夜神が通ってくるから、離れに住むように。
望むことはなんでもこちらに言って欲しい、と。
両親が親を辞めたのはわかった。
今日からは仕える者になったのだと。
こんなの嫌だ。
あんなの嫌だ。
そう泣いた。
その時だけ、少し親の顔をみせた。
けれど、言った。
「もう逃げられないんですよ。どこに行っても神は来る。もう神はあなたを捕まえた」
それが真実なのだと分かってしまった。
そう、神は毎夜やってきて、身体を好きにした。
後ろに挿れる以外はなんでもした。
いつかここで受け入れられるように、と後ろの穴に大きな指を受け入れさせられ、射精より先に、後ろでイクことを覚えた。
熱い肌。
スパイスのような甘い匂い。
唾液の味をおしえられ、小さな口を巨大な舌で犯されて。
後しろの穴は指だけでなく舌でも犯された。
そこに大きな人間のものでは無い舌でも何度も犯され、イかされた。
【早く大人になれ、ああ、でも可愛い。可愛い。オレの花嫁】
ソレはそう言って、小さな身体を存分に可愛いがった。
喰われているのだと分かった。
ソレは深く飢えていて、この身体で飢えを満たしているのだと。
この身体から出る恐怖、快楽、全てをソレは食らっていて、執拗にしゃぶるソコからまだ出ない精も欲しがっているのだとわかる。
闇。
闇の固まり。
だけどそれが、巨大な大きな男であることだけは分かってた。
脚に挟まれるその巨大さも。
手で握らされ、大きな尖端をしゃぶることも教えられて。
早く出せるようになれ、と小さなペニスをしゃぶり尽くされた。
夜が終わらないかと思うほど、そうされて。
死ぬんじゃないかと思うのに。
身体は元気になっていく。
むしろ、そうなってからの方が。
しかし、闇に毎夜身体を弄られることは恐怖でしかにった。
だから何度か逃げた。
でも、それは家から逃げて、山に隠れても。
村からこっそり逃走し、街へ逃げても。
逃げられなかった。
山に逃げた時は、ソレは簡単に見つけ出し、山の中で朝までイカされ続けた。
ソレは場所など気にしなかった。
山の中で響く声。
感じて喘いで、達する度に出る声だった。
草の上で舌や指で後ろをつらぬかれ、何度も達した。
高い木の上まで連れて行かれて、落下の恐怖に怯えながら乳首を座れ、ソコでイかせれた。
【山が好きか。オレも好きだ】
ソレは笑って高い木の枝の上で、乳首を齧りながらペニスを指で可愛がっていた
ソレの体重が無くなることを知る。
子供の体重分しか、枝はきしまなかったから。
遠い地面を見ながら枝に吊り下げられるようにして、イカされることは恐怖でしかなかった。
二度と山には隠れなかった。
街へ逃げ、街で都会の人に保護され、保護された場所でも関係なかった。
助けて欲しい、一人にしないでと泣く、明らかに性的虐待を受けてるようにみえる子供の願いをきき、都会の人達は一人にはしなかった。
そこでも闇が集まり、それは始まった。
絶対にどこかにある部屋の影から、ゆっくりと闇が集まってきて。
怖がって泣いてる子供を捕まえるのを誰も止められなかった。
それは。
その子供以外には触れることの出来ない何かだったから。
闇が覆いかぶさり、まだ幼さない身体をしゃぶり、舐め、後ろの穴を責め立てるのを、それにまだあどけない子供がイキ狂うのを青ざめて大人達はみていた。
助けに来た人の前で、全てされた。
見せつけるように。
二度と逃げないように。
脚を広げられ、そこをしゃぶられ、射精しないのにイキ続けるのを見られ。
後の穴を舌と指で責められ、何度も絶叫しながらソレに狂うのを見られて。
誰にも止められなかった。
どうしようもなかった。
ぼんやりとした闇が、何をしているのか、少年がどうなっているのかは分かるのに。
【これはオレの花嫁。オレのモノだ】
ソレの声は確かに聞こえたのだ。
青ざめ。
大人達は立ち尽くしていた。
結局「あの村のアレ」で保護した人たちも、終わってしまった。
村へ送り返された。
「君が捕まってるモノからは逃がしてやれないんだ」と気の毒そうに言われた。
理解した。
もう諦めるしかないことを。
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