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呪文

昼休みから、ずっと俺の頭ん中は、シュウの事で… ごめんを先に言ってない シュウは離れようとしたのに 俺が離れたくないって言った 今までと、全く同じ様に接してる そんなんばかりが、頭ん中 ぐるぐる ぐるぐる回ってて 「穂積?大丈夫?」 「……え?」 「もう、授業終わったぞ?」 「……え?」 「帰れるか?」 「あ……帰る時間…?」 気付けば、俺の周りに 心配そうに何人か集まってた 「あ…帰る」 「なんか、ずっとぼ~っとしてたな?」 「昼休み言われた事なんか、気にすんな?」 「可哀想に…相当怖かったんだな?」 いや… 怖かったんじゃなくて ショックが、デカ過ぎたんだよ 「ユウ…」 「お、良かったな?ちゃんとお迎え来たぞ?」 「東雲、穂積はな…今日、女子の圧にやられて、傷心だ」 「え?」 「とにかく、気を付けて帰らせてやれ」 「?…うん」 違うよ… シュウと…どう接したらいいのか 分かんなくなったんだよ なのに… シュウと2人で帰るとか… 「ユウ?大丈夫?」 「俺は…大丈夫なんだけど…」 「だけど?」 「………シュウ…ほんとは…こうやって、今まで通り話してるの…無理してる?」 「…え?」 「俺…知らなくて……今日、学校で聞いて…びっくりして……」 「それが…クラスの奴ら言ってた事で、ユウの元気がない原因?」 「……うん」 俺の元気がないってか… シュウが、ほんとは凄く無理して 俺が安心して居られる様に、頑張ってるんじゃないかと、考えると… 「ユウ…後で、ちゃんと聞かせて?」 「ん…」 「とりあえず俺は、ユウの隣で、ユウと話せてるの…嬉しいよ?」 「……ほんとに?」 「ほんとに」 シュウが、嘘吐いてる様には見えない けど…分からない 俺には、分からない事が多過ぎて 俺が見たり、思ったりした事が、合ってるのか… 「……それで…どうしたの?」 俺の部屋に入って来たシュウが 早速聞いてくる 下でも、いつも通りのシュウで もう…何が、ほんとなんだか… シュウに、お昼休みの話を、一通りする シュウに、話していいのかも分かんないけど でも、もう…あれこれ考えるより シュウが、ほんとにほんとは、どう思ってるのか、直接聞きたい 「……そっか。それでユウ…俺の事、色々考えてくれたんだ」 「それでいくと俺は…ダメな事ばかりしてる…シュウ…ほんとは辛いのに、無理して俺に合わせたりしてない?」 「してない。ユウ…今度は俺の話聞いて」 そう言ってシュウが、俺の左手握ってくる 「……うん」 「ユウが聞いた考えの人も居る。そういう考えの人、多いかもしれない。けど…俺は違う。信じてくれる?」 シュウが、俺の目を真っ直ぐに見てくる 「…うん」 「俺は…ユウを想ってるだけでいい。先の事は分からない。それだけじゃ、辛い日が来るのかもしれない。けど…今は、ユウと…今まで通りで居られるのが嬉しいから…ユウが今までと同じく、接してくれるのが、嬉しいから…」 「シュウ……っはぁ~……良かった…俺…すっごく悪い事して、全然気にせずシュウの隣に居るのかと思った…」 だって、すっごく怒ってた 女子達皆… 女子と男子じゃ、考え方違ったりするのかな? 「良かった。迎えに行ったら…何人かに囲まれてるし、ユウ元気ないし…ちょっと心配した」 「あ…苛められてると思った?」 「ん…ユウが苛められる事はないだろうけど…何が起きたんだろ?って…」 「心配かけて、ごめん」 シュウが、握ってた左手を、ぎゅっとしてくる 「シュウ?」 「ユウ…少しだけ……抱き締めたい……」 「ふっ…いいよ?」 「ん…」 手を離して 優しく…それから、少しずつ力を込めて シュウが、抱き締めてきた こういう時のシュウの顔は やっぱり泣きそうで それだけじゃ辛いって日が… ずっと来なきゃいいなって思う 「ユウ…」 「ん…」 何を言えばいいのか… 「ユウ…」 「ん…シュウ…」 俺には 今のシュウの気持ちが分からない シュウの胸に手を当ててると シュウの鼓動が響いてくる シュウの…規則的な鼓動 「ふっ…シュウの心臓元気」 「え?」 「トクトク…トクトク…規則的」 「ユウもだろ?」 「ん…今回は元気な心臓貰った」 「……前回は…苦しかった?」 シュウが、俺の背中撫でながら聞いてきた 「そうだね……うん…苦しかった」 「そっか…沢山頑張ったね?」 「蓮…生きてる間も、沢山の人にいっぱい褒められたよ?」 「そっか…凄いね?」 「ふっ…まさか…死んでからも褒められるとは、思わなかった」 俺にとっては、選ぶ事の出来ない たった1つの体で たった1つの人生で それが、どんなものでも 受け入れるしかない訳で 凄かったのかどうかは分かんないけど やっぱり、そうするしかなかった事だとしても 人に褒められるのは嬉しい 頑張って生きたのを 認めてもらえた様だ 「シュウ…蓮を褒めてくれて、ありがと」 「ん…でも、ユウはユウだよ?」 「シュウ…俺が蓮に戻る日は、2度と来ないよ?」 「分かってる」 分かってるのに、ぎゅっとしてくるのは やっぱり、何処かで… ユウが消える日を…恐れてるのかな 「ユウ…蓮の幼馴染みは?」 「え?…幼馴染みは…居なかったはず」 「じゃあ…親友は?」 「親友?親友は……親友?居たっけ…なんか、凄く思い出してる事と、全然思い出せてない事があるんだ」 思い出せると、細かいとこまで 思い出せないと、存在ごと忘れてる気がする 「俺の事…そんな風に忘れないで…」 「……え?…えっ?!忘れる訳ないじゃん…ってか、毎日会ってて、忘れる暇ないじゃん」 「ん…ユウ…ユウ…」 シュウが俺の肩に、グリグリ頭付けてくる 言葉が少ないシュウのサイン どうしようとか どうしたらいいのか分からないとか そんな時、シュウはグリグリしてくる 「タウマタ」 「え?」 シュウが、顔を上げて ぽかんと、俺の顔を見る 「何だよ…忘れたのか?2人して必死に覚えたじゃん?タウマタ…ほら」 「ファカタンギ」 「ハンガコア」 「ウアウオタ」 「マテアポカ」 「イフェヌアキ」 「「タナタフ!」」 「……ぶっ…ふはっ…!最後に使ったの何年前だよ?!」 「2年位…前?」 「2人して、全然忘れてねぇし!」 「ん…覚えてたみたいだね?」 「これ…こんな風に2人で言えんの、俺達だけだろ?シュウと俺だけ…だろ?」 「ユウ…」 ちょっと泣きそうな でも…少し安心した様な 「シュウが、こんなでかくなる前から知ってんだぞ?どんだけ思い出あると思ってんだよ?シュウを思い出せる事も、物も、場所も…その辺に山の様に転がってる。忘れる訳ないだろ?」 「ん…ユウ…俺達だけの…秘密の言葉…」 「そうだろ?俺とシュウだけだろ?」 「ん…ユウ…」 ちょっと…いい顔になったかな その後、シュウはいつも通り帰ってった 「タウマタファカタンギハンガ…」 「大和、それ何の呪文?」 「ははっ…呪文じゃなくて、ちゃんと実在する地名だ」 「ふ~ん?長いね?」 「もっと、もっと長いんだぞ?タウマタファカタンギハンガコアウアウオタマテアポカイフェヌアキタナタフって地名なんだ」 「な…長っ!大和、よくそれ覚えたね?!」 小3の時、大和がスラスラと言った、何処にあるんだかも分からない地名を、どうしても覚えたくなった けれども長過ぎて、なかなか覚えられず、俺はシュウと一緒に半分ずつ覚える事にした 「タウマタ」 「ファカタンギ」 「ハンガコ…あれ?コア?」 「コアだね?俺は、ウアウアタ…あれ?」 「シュウは、ウアウオタだよ…ぶっ…!自分のじゃなくて、相手の覚えてる!」 「逆にする?」 「きっと、逆にしても同じだよ」 毎日、毎日… 飽きもせず、ずっと呪文みたいな名前を練習して 掛け合いで言い合うのが 2人だけの、秘密の暗号みたいで 俺達は、夢中で覚えた 「「タナタフ!!」」 「…い…言えた~!」 「やっと言えた」 俺には分かる シュウも今 俺と同じ位の、物凄い達成感に包まれている事が! 「大和、大和~♪︎」 それから、2家族中に、2人して披露して歩き しばらく、毎日言い合ってた そんな日も過ぎ去った頃 「シュウ…どうしたの?」 学校帰り、明らかにテンションの低いシュウ 絶対何かあった 「ユウ…俺のせいで…嫌な思いした男子が居て…俺のせいで...女子が…泣いたんだ……」 「えっ?!」 「なんで、こうなっちゃうんだろ……俺…何もしてないのに……」 「何で泣いたの?」 シュウが言うには 席替えをしたら、シュウの隣に座った女子が、その前までは逆の隣だったらしく 男子も女子も、ずるしてる!と騒ぎ始めたらしい 「そんなの、偶然だろ?」 「俺も、そう思ったし…だから、別に何処でもいいよって…誰でも席替わるよって言ったら……その隣の女子が…泣き出したんだ」 「えっ……どういう事?」 「分かんない…けど、俺が言った言葉で泣き出したんだと思う…だから、その子を泣かせたって、男子達に言われた」 「え?」 シュウが分かんない様に 俺にも分かんなかった 何で泣くの? 何で替わるって言ってるのに、責められるの? 俺達は、大和に相談した 「その子は、シュウの事が好きだったんだな」 「ええ?!すっ…すっ…」 「……え?」 シュウだから仕方ないけど なんで、俺より反応薄いんだよ? 「また隣になったのが、偶然なのかは分かんないけど…好きな人の隣になれて喜んでたら、その人が簡単に、誰とでも席替わるなんて言ったから、ちょっとショックだったんだろな」 「そんなんで…泣いちゃうの?」 「好きって気持ちが強いと、ちょっとした事でも、泣いちゃうんだ」 「ふ~ん?」 その後、結叶は可愛いな~、お前達可愛いな~、と大和に撫でられまくり 今考えたら、大和だって小6だったんだよなぁ… とにかく、揉みくちゃにされてんのに シュウは、ずっとぼ~っとしてて 2人になると 「結局…俺が悪かったんだ」 「え?そうなるの?」 シュウの、グシャグシャになった髪を整える 「だって、俺の言葉で泣いた事に変わりない」 「シュウは、その子の気持ちとか知らないだろ?」 「知らなかったから、悪くないって…思えないよ。クラスの皆の前で泣いたんだ。明日からも隣同士で…なかった事に出来ない」 納得いかなかった 勝手に想われて 勝手に泣かれて 勝手に悪者にされて けど、シュウの言う通り シュウもその子も 明日からも隣同士で居なきゃならないんだ 「明日、謝る。謝っても、なかった事に出来ないけど、嫌な思いさせたのは、ちゃんと謝る」 「シュウは何も悪くないのに……」 謝るって言ったシュウの顔も 全然納得出来てない感じで… やっぱりやめろって言ったらいいのか 頑張れって言えばいいのか どれも違う感じがして でも、シュウを元気にしたくて 「他の人達が、シュウのせいだって言っても、俺はシュウのせいじゃないって思うもん!シュウは悪くない!シュウは何もしてないもん!」 「ユウ…」 「俺は知ってるもん!シュウは何も知らなくて…でも、その子の事思って…シュウは優しくて…泣かせようなんて思う奴じゃなくて…」 「ユウ…」 俺達の異変に気付いた大和と朔兄が来て 「ユウ?どうしたんだ?」 「うわっ!なんでユウ泣いてんだ?!」 ほんとに… なんで俺が泣いてんのか もう訳分かんなくて 「俺がっ…ほんとのシュウ知ってるもん…」 「うん…ユウが知ってるから…いい」 「シュウの事…俺しか知らない事…いっぱいで…」 「うん…ユウ、泣かないで」 「うっ…シュウ…シュウ…」 「ユウ…」 「タウマタ…」 なんで、その時言おうと思ったのか よく、分からない ただ… シュウと俺だけの絆みたいの… 示したかった 「ユウ…」 「また?何の股だって?何言ってんだ?ユウは?」 誰も知らなくても 皆が分かんなくても 「タウマタ!!」 「うわっ!何?大和…ユウ何言ってんだ?」 「ファカタンギ」 「ハンガコア!」 「ウアウオタ」 「え?え?何?2人して何言ってんの?」 「馬鹿は黙ってろ」 「はあ?!」 「マテアポカ!」 「イフェヌアキ」 「「タナタフ!」」 これ言ったからって 明日シュウが謝るんだろう事も シュウが、しばらくはクラスで居心地悪いのも 何も変わらない でも…だって… なんか、少しは強くなれない? なんか、ちょっとは心強くない? 俺の気持ちと同じだよっていう様な シュウの顔に ようやく俺の涙は止まった それから、なんとなくお互いを励ましたい時とか 一緒に頑張ろうとする時とか 2人で言い合っていた しばらく使ってなかったけど もう忘れかけてたけど ちゃんと2人共覚えてた 今回も、ちょっとは役に立ってくれたかな 蓮の親友… 多分そんなの居なかった だって、殆どまともに遊べなかった 人生の半分?半分以上?は、病院で それでも、小学校は結構行ってた方だから 友達…少しは居ただろうけど… 小さな頃から、入院を繰り返して 仲良くなった子が、居なくなってくのを何度か経験すると なんとなく…仲良くなる事に臆病になる 入院が長い子ほど、そう感じて… それは…なんか、お互いに距離感が分かってくる だからこそ、小さな頃から仲が良かった、郁人兄ちゃんは、ほんとに大切な存在だった それでも… 親友って関係ではなかった 俺は、どこかで郁人兄ちゃんに希望を抱いていたし どこかで、俺の未来を見てたし 郁人兄ちゃんは、俺を少しでも安心させようと 俺に生きる希望を与えようと 他の人には分からないもので繋がってる 言葉に出さなくても、分かってるものがある でも… 普通の親友って関係とは…だいぶ違ったんだ 「……厳しいね」 「もう一度、ご家族とコードを確認してみましょうか」 「そうだね…蓮君、沢山頑張ってきたから、最後まで蓮君の生きる姿を見守りたい…無理矢理、機械で生かすのは…って話してたけど、実際こうなってくると、また考えが違うかもしれないからね…」 「そうですね…これからは…蓮君も、ご家族も…更に苦しいですね…」 苦しい... もっと苦しくなるのか… 無理矢理、機械で生かすって何? 「郁人兄ちゃん、僕達大人になれる?」 「どうかな…それは、誰にも分かんないんだ」 「大人になっても、ずっと苦しい?」 「そうだなぁ…きっと、凄く良くはなってないかな」 「ずっと苦しいのやだね?」 「そうだね…でも…無理矢理生かされるのも…やだな」 そうだ… いつか…郁人兄ちゃん言ってた… なんだっけ… 「蓮は、ナースステーションの隣にある病室…見た事ある?」 「ううん…」 「あそこにね…時々、機械で繋がれた子が居るんだ」 「うん…?」 「生きる時間…延ばされてるんだって」 「え?」 「頑張って、生きてる時間…終わろうとした時…機械付けられて…もっと頑張れって……俺は…ごめんだ」 その時は、よく分からなかった けど… たまたま、その部屋の前を通った時に 家族が沢山来てて、ドアが開いてて 見えた中には… 体のあちこちから 色んな方向から 色んな種類の、色んな管が伸びてて とにかく沢山の機械があって いつかの郁人兄ちゃんの話を思い出し なんだか怖くなって、早歩きになった 郁人兄ちゃんが、苦しそうに言ったその部屋の前には 泣いてる人達が沢山居て その日の夜 いっぱい泣き声が聞こえてきた こんな時は、看護師さんが忙しくなって なかなか見回りには来ないので こっそり廊下を覗いてみる 「頑張ったね?」 「うん…ほんとに…最後の最後まで…」 「ちゃんと、皆揃うまで待ってくれたもんね?」 「優しい子だね…」 「ほんと…いい子…」 歩いてく人達の会話が聞こえてきて ああ…良かったな… そう思った あそこで機械付けられたら もう、可哀想でしかないのかと思ってたけど こんなに風に言ってもらえるなら こんな風に思ってもらえるなら どっちでもいいや 僕が頑張って 家族が、あんな顔で泣いてくれるなら お母さん達に選んでもらいたい そうだ だから俺… 聞かれてもいないのに…言ったんだ 「父さんと…母さんと…葵に……泣きながらで…いいから……笑ってもらいたい……だから…母さん達が…少しでも笑って…くれる方…決めて欲しい……」 母さん達は、当初話し合ってた通り、自然な形での、俺の死を選んだ あ…ヤバ… 寝ながら、めちゃくちゃ泣いてた 死なんて、小さな頃から身近にあって その辺の子達より、ずっと知ってて そんなに長くはない自分の寿命も よく分かってて それでも、やっぱり怖かった 自分の死に方… 本当に迫ってきた、自分の最後 死ぬ間際より 徐々に頭がぼ~っとするまでの しっかり考えられる時間が 1番怖かった 「~~っ…今じゃないっての…」 蘇る恐怖… 自分の全てが終わるまでの カウントダウン… 気付いたら… 大和の部屋に来てた 「大和…大和…」 「?…ユウ?どうした?」 「大和…一緒に寝ていい?」 「…いいに決まってる。おいで?」 大和のベッドに潜ると すぐに大和が、優しく包んでくれた 「どうした?怖い夢でも見たか?」 「うん…」 「体冷えて…震えてるのか?そんなに怖かった?」 「~~っ…うんっ…」 「大丈夫…もう大丈夫だよ」 大和が、優しく背中や頭を撫でて 頭や頬にキスしてくれる あったかい 俺にとっても、家族にとっても どっちが良かったかなんて分からない だって… 1回しか死ねないから どっちも体験する事は出来ないから そして… 結果、泣きがらでも笑えてたのかを 確認する事も出来ないんだ 「~~っ…っ…」 委ねられた とても選び難い選択を… 父さんと母さんは 後悔してなかったろうか 「ゆう…ちゅっ…大丈夫だぞ?ゆう…もう怖くないよ?ゆう…ちゅっ…お兄ちゃんが居るだろ?」 「んっ…お兄ちゃ…」 お兄ちゃんって言葉が 安心するのと もう蓮の世界じゃないってのと 色んな感情が混じって とにかく、体だけじゃなく 存在ごと包まれてる様で… 「お兄…ちゃ…んっ…」 「ん…大丈夫…結叶のお兄ちゃん、居るよ?」 「んっ…お兄…ぃ…ちゃ…」 「そうだよ…ゆうのお兄ちゃんだよ?」 冷えて冷えて そのまま止まってく夢を見たからか あったかいものに包まれて 凄く心地好い中で 俺は眠りに就いた  

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