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とんでもないとこ

思わず言ってしまった事… シュウ…気にしてるかな… 俺のベッドの下の布団の上で 着替えを済ませたシュウが、布団を整えている 俺から、何か言うべきか? 下手に触れない方がいいのか? ベッドの上に座って考えてると 「ユウ…」 「な…何?」 「?…ほんとに、体の調子大丈夫なの?」 「ああ…大丈夫だよ?」 「そう…霊に取り憑かれてたせいで、調子悪かったんだね」 「そう…みたいだね」 霊に… そう 霊に取り憑かれて…… 「ユウ…キス以外も…された?」 きた! これは…正直に答えるべき? 「えっと…」 でも俺…結局、嘘バレるしな 「触られたり…した?」 「触られたり…した」 「……………」 なんか…言って欲しい 沈黙は…気まづい 「おやすみ、ユウ」 そう言って、シュウが布団に入った あれ? 「おやすみ……シュウ…」 てっきり… シュウもキスしたいとか 触りたいとか 言ってくるのかと思った ピッ 電気を消す 霊だからいいのか 生身の人間じゃないと あんまり気にならないのかな ま、とりあえずいっか なんだか… 疲れた す~…す~… ユウが寝息を立て始めた 起き上がって、ユウの寝顔を見る 「ユウ…」 もっと、ユウのとこ行けば良かった そしたら… 俺には見えなくても ユウが、うなされてたら、なんとかしてやれたかもしれないのに 一緒の旅館に泊まってたのに 他の同級生じゃなくて まさか、霊に襲われてたなんて… キスされて…それから? 何処を…どんな風に触られたの? 何処まで…触られたの? 胸も…下も? キスして、めちゃくちゃに触りたい でも… ユウは、俺のものじゃないから ユウは、優しいから こんな目で見てる俺を 幼馴染みで親友のままに、しておいてくれてる だからって 俺の好きにしていい訳じゃない ユウは、どんな人を好きになるんだろう あの子可愛いとか 普通に、そんな話はするけど 好きになったとかいうの、聞いた事ない どんな人を…… どんな人って とりあえず女の人だ 万が一にも、俺を好きになる日は来ない ユウは、女の人を好きになって 女の人と付き合うんだ ユウの優しさに甘えて キスしたり、触ったり 安易にしちゃ、ダメなんだ ダメなんだけど…… 「ユウ…」 近くに居ると、触れたくなってしまう ユウの頬に触れる 「ん…」 「ユウ…好きだよ」 ほんの少しだけ 触れるだけのキスをする 「ユウも…好きになってくれないかな…」 そんな日は来ないね 俺にヤキモチ妬く権利なんてない クラスメイトだろうが、隣のクラスの奴だろうが、霊だろうが 皆、俺と同じ ユウを好きな奴なんだ 俺は、他の皆と同じで 俺だけが特別なのは きっと、凄くずるい事なんだ でも、だって… 「~~っ…ユウ…っ…」 ユウの手を両手で握る 誰よりも誰よりも大好きな手 俺より弱いのに 俺より小さいのに ずっと俺を守ってくれる 怖がられて周りに人が寄って来なくても 気に入られて周りに人が寄って来ても 変わらない ユウだけは、いつも ほんとの俺を見てくれる とてつもない安心感 俺が、俺でいていいんだよって それでいいんだよって ユウが居れば… それだけで救われる 握った手に額を付ける 「ユウ…」 「……シュウ?」 「え?」 ユウが、うっすら目を開けている 「あ…ごめん」 「どうした?一緒に寝る?」 俺よりずっと可愛いのに 頼もしい 「一緒に寝て…いいのか?」 「いいよ…おいで?」 ずるい ユウの優しさに甘えて 俺だけずるいと思う でも… 「何か不安?」 「……いや」 「手…握る?」 「ん…」 ごめん これからユウの恋人になる人… 恋人できたら、すぐにこんなのやめるから ユウがいくら優しくても ちゃんと…距離置くから だから…それまで…… 「ユウ…」 「ん?」 「ありがとう」 「シュウの手握って寝るの、俺も安心するからいいよ」 ユウの手を握ると あっという間に眠くなる ずっとこうして居たい ずっとユウと一緒に 「東雲、写真撮るから笑え~」 笑えと言われて笑える程器用じゃないんだ 「なんで、笑わないの?」 なんで、皆はいつもニコニコしてるの? 「東雲君、好き」 でも、俺… 君の事知らない 「クールなとこが…格好いいなって」 クール… 笑わないって事? 「え?あの子、超可愛いのに、なんで断わったの?」 超可愛いのに… だったら…そう思ってる人が付き合った方がいい 全然上手く生きられない 皆と全然違う きっと、間違った道ばかり進んでる どう見られたからって変えられない けど 自分が異質なのは分かる 毎日…毎日… 今日も違和感を感じさせて 勘違いさせて 不快な思いをさせて 「シュウ、どうした?何かあったのか?」 ユウの前では、何も考えないで居られる 俺でいい ほっとする 笑わなくて 口下手で 全然上手く生きられなくて 大和も、四葉も、朔兄も… そんな俺を全部知ってて それが普通だって思ってくれる こんな… 皆は悩まない様な事 ユウにだって分からない ユウの周りには、いつも人が寄って来る だって… ユウを見てるだけで きっと、皆近寄りたくなる 俺とは真逆だ ずっと俺の隣を歩いてるユウが 誇らしくて 嬉しくて そんなユウがくれる 俺だけの特別が 何より俺を癒してくれた 「シュウ、手握って寝る?」 手握ったからって何も変わらない けど ユウが俺だけにくれる魔法 ユウと俺だけが知ってる 俺だけの為の魔法 「シュウ…これが最後だね?」 え? 最後…って? 「そろそろ蓮に戻らなきゃ」 蓮に…… いつか…そんな日が来るんじゃないかって… そんな訳ないって思いながらも 何処かで考えてた やだ… ユウが居なくなったら俺は… やだ…ユウ… 行かないで 行かないで ユウ…行かないで やだ…行かないで…ユウ… 「…ュウ……シュウ…」 ? 「……ユウ」 「夢見てた?」 俺の手を握ったユウが すぐ隣に居る 夢……見てた 「ごめん…寝言…言った?手…強く握った?」 「強く握って、ユウ行かないでとか、やだ行かないでとか言ってた」 「っ…そんなに…喋ってたのか…ごめん」 「幽霊に連れ去られる夢でも見たのか?ちゃんと、ここに居るぞ?」 ちゃんとここに… 「…ユウ」 「ん?」 「抱き締めても…いい?」 「ふっ…いいよ。ちゃんと居るって」 ゆっくり…ユウを抱き締める 暗闇でも分かる 髪…匂い… ちゃんと…ユウだ 「んっ…腰、くすぐったいって」 「ごめん」 俺よりずっと細い腰、腕… もっと太ってくれないと心配な背中 「シ…シュウ……あんま…あちこち触ると、くすぐったい」 「ごめん」 「まあ…痛い訳じゃないから、いいけど」 ユウの…体 ユウの… 「んっ…シュウ?」 服の中に手を入れて背中を触る 服の上からじゃ分からない ユウの体温…肌触り 「触るなら…しっかり触ってくれる?さわさわ触られると、くすぐったいって」 だって… 力入れたら壊れそう 腰の辺りに手を下ろし 「やはっ…くすぐったい…」 そのまま…下着の中に手を入れる 「?!」 ユウの体が、ビクッとして固まった 「え…シュウ…手…」 そう言って、手を後ろに回して 俺の手を軽く押さえる 「少しだけ…触っちゃダメ?」 ダメに決まってる 何してんの? でも… 止まらない 「な…なんで…そんなとこ……汚ないって」 「汚なくない…少しだけ」 ユウの触り心地のいいお尻を撫でる 「シュウ…汚ないって」 「汚なくない…」 左右の可愛いユウのお尻 撫でて… 揉んでみる 「シ…シュウ…も…そんなとこ触んない方がいいって」 「お願い…もう少し…」 揉むの…気持ちいい 可愛い ユウにピッタリ 充分堪能して 割れ目へと指を進めると 「ちょ…ちょっと!」 ユウが力を入れて 指が挟められた なんか 夢見てうなされて、甘えてきたから 可愛いなと思ってたら とんでもないとこ触ってきた お尻…触って何が嬉しいの? それより… 間に手入れてきた! 暗闇だから、分かんなくなってる? その先にあるもの… ちっちゃい子供達が喜ぶアレが出るとこだよ? 1番汚ない物出るとこだよ? お尻に力入れたら、シュウの動きが止まった どういう心境で、こんなとこ触りたいと思うんだ? なんて考えてたら 「んぅっ…」 キスしてきた 何? どうした? なんの夢見たんだ? なんの夢見たら、こうなるんだ? 「んっ…ん…んんっ…」 甘えてる延長なのか? 大人になってきたから 甘えるの内容が変わってきたのか? 「んぁ…ん~~っ…」 舌が登場すると もうダメだ 息すんのと、堪えられないものに堪えるのとで もう精一杯になる シュウの握ってた手を離して シュウにしがみ付く 堪えられなくて くらくらする 「んっ!!」 くらくらしてたら すっかり忘れてたとこ… 触ってきた! なんてとこ触ってんだよ! そりゃ…風呂は入ったよ? けどさ 触られる想定で、そんなとこ綺麗になんてしてないって 訳分かんなく 汚ないとこを触られて くらくらするキスされて おかしくなってく 「ん~~っ!」 さっきまで握ってた手で 胸触ってくる 変な感じ… ジンジン? なんか…他のとことは違う… キスのくらくらと 胸のよく分からない感覚の中に居ると 「んぁっ!」 胸…摘ままれた途端 強い刺激が! 何…この感覚… 「ユウ…胸…感じるんだ」 胸…感じるんだ? 分からない 分からないけど… 「はっ!…ぁっ…んっ!」 シュウに弄られると どんどん…どんどん… 何これ… 何なのこれ… キスをやめたシュウが… 胸をペロリと舐めた 「~~~~~~っ!!」 今まで感じた事のない 強過ぎる刺激 「ユウ…凄いね?可愛い」 何が凄いのか なんで、今、可愛いなのか そもそも、くらくらしてるし 全然考えられない 「っ!…ぁっ…~~っ!…んっ…はぁ…」 ペロペロ…ペロペロ… 胸って、皆こうなの? 俺が弱いから? 必死に堪えてると 忘れられてた俺の後ろに当てられた手が また動き出す けど…もう、そっちはいいや 好きにして とにかく…胸… 堪えられない 「ぁっ…へん……~~っ…シュ…へん……だから…」 叫んでしまいたい様な… なのに、上手く声が出なくて シュウの舌が…指が… 動く度おかしくなる! 「~~~~っ!もっ…~~っ…へん…~~っ……シュ…おかしく…はぁはぁ…おかしく…?!」 シュウの指… 入ってきた? 嘘だろ? 信じたくないけど もう…それどころじゃない 意識…なくなりそう 「はっ…シュ…もっ…~~~~~~~~っ!!」 堪えきれなくなった時 俺は真っ白になった

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