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昼休みのテーマ
洗浄は、出来る様になった
だって、ヤッてる最中出ちゃうとか
もう…生きてけない
それだけは、絶対あり得ない
そんで…
次は、大きさ的には、なんかポコポコした丸がいっぱい付いたやつ
小さいのなら、結構小さいけど
物の形が…なんかやだ
もっと、なんか、スッと入りそうな
プラグとかいう物
それを…たっぷりローション付けて、入れてみようと思ったけど…
怖い
怖ぇよ
ほんとにコレ…
ここに入れて大丈夫なやつ?
少し入れて…
入れて…
やっぱ無理!
やっぱ…
指の方が、まだ怖くない
指なら、ローション付けてれば1本なら全然大丈夫
ただいま…2本格闘中…
「はっ…はぁ……っ…ふぅ~…っ……はぁ…」
俺は…
風呂場で何をしてるんだ?
なんて…
ふと頭を過るが
指1本のまま、突っ込まれる日を迎えるなんて、ごめんだ
あの悪魔は、やりかねない
2本なら…
なんとか…
なんとか…
「~~っ!…はっ…」
入った~~!
嬉しいけど
全然気持ち良くね~~!
いや、ウ○コ出そうな感覚だよ
早く出したい感覚だよ
もう…今日は終了
俺…頑張った
頑張ったよ俺…エライ!
ローション残ってませんね?
軽く床掃除したりなんかして
なんか…虚しい気分半端ない
皆が帰って来て
シュウの顔見ると
まあ…やっぱ頑張るしかねぇか
と、思い
寝る前になると
なんとなく残るケツの違和感に
なんとも言えない気持ちになる
『指2本入るようになった』
何やってんだ?俺…
こんなん、大和の犬じゃん
言われた通り、頑張ってますワンみたいな
「はぁ…寝よ」
電気消して、布団に丸まって
ウトウトしかけた時
ヴヴ ヴヴ
あ…大和だ
『よくやった』
『その調子』
「ふっ…何様だよ」
いつも通りの上から口調
ほんとに、ご主人様みたいに褒めやがって
なのに…
なんで、こんなに嬉しいんだ?
下僕時代が長過ぎて
おかしな感覚になってんのか?
理不尽に押し付けてきたくせに
勝手に事進めるくせに
どこかで、俺の事思ってくれてんのかな…とか
ちょっとは…心配とか…応援?とか?
してくれてんのかな…なんて
思ってみたりして
1人じゃないって
一緒にってどこかで思うだけで
なんか…虚無感みたいのが薄らぐ
全然優しい言葉じゃないし
大和は、そんな意味で言ったんじゃなくても
なんか…すげぇ嬉しい
だから…
なんか、気持ちも頭もおかしくなって
『大和、おやすみ』
なんて送ってしまった
そんなん送る関係じゃないのに
今頃、眉間に皺寄せて
は?キモッ…とか言ってんだろう
けど…
どうせ何したって、怒られたり、馬鹿にされたりすんだ
今更、どうという事もない
今度こそ寝ようとすると
ヴヴ ヴヴ
ん?
「え…?」
再び開いた携帯には
『おやすみ、朔』
信じられない言葉が返ってきて
何こいつ…どうしたの?
寝惚けてんの?
大和じゃないんじゃないの?
とか、色々考えながらも
俺の顔は
多分、めちゃくちゃ笑顔になってて
こんな自分、キモッ…と思ったけど
この短いやり取りを
何度も何度も見返して
そのうち、眠ったらしい
翌日
思ってたより、ケツに違和感ねぇな
これなら、3本でも
入れる時さえ頑張れば、翌日には影響しないかな
「はぁ…今日…頑張ってみっか」
「何を?」
「うわっ!」
椅子に座ってた俺の顔の前に
逆さの顔が現れた
「来栖 !どっから顔出すんだよ?!」
「後ろから、上から…どう?」
「何が、どう?か、質問の意図が分かんねぇよ」
「不意に逆さの顔近付いたら、キスしたくなる?」
「なる訳ねぇだろが!」
何考えてんだ?
いや…
そういう事ばっか、考えてんだった
「お~い、次体育だぞ~」
「おお。行くか」
「男子校なんだから、ここで着替えれば良くね?」
来栖がそう言うと
「なんかほら、今のご時世色々面倒らしいぞ?うちの学校、結構最先端だし、ちゃんと更衣室作ったんだろなぁ」
と、清水が答えた
なるほど
何とも思ってなかったが
確かに、その通りだ
更衣室に集まる奴らも
廊下通る奴らも
皆、全員男子
男に裸見られて嫌な奴が
わざわざ男子校には来ねぇだろうし
確かに、意味ねぇな
「でもさ、気にする奴は気にするかもな」
着替えながら、田辺が話し出す
「胸板厚い、薄いとか…乳首の色が形がとか…そんなん誰も気にしてねぇよって事でも、自分が気にしてる事ほど、気になったりするからな」
なるほど…
一理ある
「なんだ?田辺、乳首のお悩みか?どれ、見てあげよう」
「やめれ、清水。俺の話じゃねぇっての」
「まあ一応…どれ?」
「捲り上げんな、馬鹿!」
「お?嫌がるとこ見ると、やっぱ気にしてんだ~…ち・く・び」
「は?!違ぇし!」
始まった
今日は田辺の乳首か
田辺…御愁傷様
「東雲って、ああいうのノッてこないよなぁ…彼女居るから?」
「はあ?彼女居る居ない関係ねぇよ。男の体なんて興味ねぇ」
「うわぁ…モテる奴はいいねぇ。いつでも女とできるってか?」
「んな事言ってねぇよ」
「でもさ、男同士って気持ちいいらしいよ?」
「……はっ?」
来栖が
あまりにもタイムリー過ぎる上
聞き捨てならない事を言った
「来栖!それマジ?!じゃあ俺、彼女できなくたって、お前らとヤりゃいいじゃん!」
どんな発想だよ…
「マジマジ。俺の兄ちゃん、男友達とヤってるもん」
「マジで?!詳しく聞かせろ!」
俺の心の声を、清水が代わりに言ってくれた
「よ~し。んじゃ、今日の昼休みのテーマは、これだな。男同士のセックスについて」
「お~~!いいね!」
いつもなら、溜め息の出る話題も
今日ばかりは、詳しく聞かせてもらうぞ
と、いう訳で昼休み
聞き耳立てなくても、勝手にすぐ傍で話が始まる
「兄ちゃんによると、相手次第ではあるが、女とヤるのと同じ位気持ちいいらしいぞ」
「マジで?!」
「でもでも!おっぱいないぞ?!見た目は?気になんねぇの?」
「だからさ、友達だろうが何だろうが、とりあえず生理的に受けつけない様な奴は、無理だって」
「なるほど~」
生理的に…
拒否反応示すかも
だって俺の相手は
口ん中にあり得ない物突っ込んで笑ってる様な奴だ
「あと、自分がどうすりゃ気持ちいいか知ってるから、手コキとかフェラとか、女より気持ちいいって」
「マジか?!」
「でも、確かに…フェラしてくれない女子多いって言うよな?」
「でも、だからって俺は無理!男のもの咥えるなんて、絶対無理!」
俺も無理
……え?
待って待って
俺って、突っ込まれる側だから
女子がする様な事しなきゃなんねぇの?
大和のアレ…咥えるとか、絶対無理だぞ?!
「まあ、そこは2人で、どこまでやるか決めりゃいいじゃん?」
「来栖の兄ちゃんは、どこまでやってんだ?」
「うちの兄ちゃんは、全部だよ」
「お~~」
「そもそも、兄ちゃんの相手が、好奇心旺盛で、経験してみたいからって、言い出したらしいよ」
「じゃあ、兄ちゃんは、突っ込む側か」
「そういう事」
俺も、突っ込む側がいい
どっちだって嫌だけど
突っ込まれる側の負担デカ過ぎんだろ
「正直、興味はあるが、突っ込まれたくはない」
「俺も~…誰か突っ込まれてみたいって奴、居ないか~?」
「いやいやお前…突っ込まれる準備ナメんなよ?」
「何?秋山…突っ込まれ経験者?!」
「違ぇわ!妹が、いわゆる腐女子ってやつで、俺に漫画見せてきたり、俺のスマホで、あり得ないアニメ見たりしてんだよ」
「へぇ…」
今、まさに、その準備中ですけど?
すっげぇ大変ですけど?!
「なんだぁ…お手軽に経験出来る訳じゃないんだなぁ」
「強い気持ちが大切らしいよ」
「強い気持ち?」
「エロへの、強い探求心とか、苦労してでもやり遂げようっていう、お互いを好きな気持ちとか」
「な~る…確かにお互い、ある程度信頼出来る奴とじゃないと、無理だしなぁ……田辺、どう?」
「どう?じゃねぇよ!今の話聞いてたろうが!」
苦労してでもやり遂げようっていう…
お互いを好きな気持ちではないけど
ユウとシュウを思う気持ちは一緒だ
「いや、ルックス的にも乳首的にも、田辺ならヤれる気がする」
「乳首的にって何だよ?!清水が大丈夫でも、俺は大丈夫じゃねぇんだよ!清水が突っ込まれる側になれよ!」
「いや、それは無理」
「そんな即答する事、俺に求めんな!」
田辺…
すっかり清水に乳首気に入られたんだな
「なぁ、来栖…突っ込む側じゃなくて、突っ込まれる側も、気持ちいいもんなのか?」
「えっ?!まさかの彼女持ちの東雲参戦?!しかも、突っ込まれる側に興味あるとか…」
「マジで?!東雲!俺にヤらせろ!」
「興味本位で聞いただけだ!ヤらねぇよ!」
っつうか、ヤるんだよ
ほんとにヤるから
お前らより真剣に聞いてんだよ
「俺も兄ちゃんに聞いてみたら、人それぞれ感じ方は違うだろうけど、徐々に気持ち良くなる奴が多いらしいぞ?まあ、兄ちゃんの友達は、初めてヤった日から、感じまくってたらしいが…」
「そっか…結局は、人それぞれか…」
せめて、気持ちいいって感じられたらなぁ
指だけで、あんな不快なのに…
いやいや
ユウは、俺よりもっと大変なんだから
あんな弱くて、可愛い奴
ちょっとした加減で壊れそう
そしたらシュウもショック受ける訳で
「はぁ…頑張るしかねぇか…」
「マジ?!やった~!東雲とヤれる~!」
「はっ?」
「マジで?!じゃあ東雲、俺ともやってよ」
「ヤんねぇし!じゃあ…って何だよ?来栖」
「俺、けっこう東雲タイプだから。清水よりは、愛のあるセックス出来るよ?」
「はあ~?」
男なのにタイプって、どういう事だよ
頭ん中どうなってんの?
「念のため聞いておくが、何をもってタイプなんだ?」
「顔、体、性格」
何故…真顔で答えれるんだ…
なんか…疲れた
「っそ…」
すっげぇ疲れた
飯食ったし…少し寝よ
「東雲、寝るのか?」
「ん……」
帰ったらまた頑張んなきゃ
日曜日に…大和に……突っ込まれる前に……
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