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プラス5000p

眠ったか… う~~ん… まさか、ここまでダメージを受けるとは、思わなかった 去年だって、シュウが彼女と付き合ってる間は、あまり会えてなかったはずだ けど、寂しそうにはしてたけど、こんなダメージは受けてなかった 人の感情に敏感な方ではあるし まして、シュウに強い感情向けられたら、そりゃ意識もするだろうけど… たった3日でこれは… 「ユウ…シュウの事…好きになったのか?」 どっちにしても、朔の奴に聞いてみるか ユウへの想いに堪えられず、彼女でも出来たか? シュウが、そんなん考える訳ないけど もし、ユウの気を引こうとした、何らかの行動だとしたら 見事にハマってるよ 彼女じゃなかったとしても 自分より大切で優先すべきものがある事に 物凄いショック受けちゃってるよ まあ… シュウが、そんな計画立てて、意図的に実行するなんて、あり得ないけど… 「さてと…3日もユウんとこ来てないんだ。ちゃんと話聞いてんだろな?あいつ…」 ユウから離れて、部屋に戻ろうとしたら 少し体を離したところで… 「…ん…ん…」 ユウが、すり寄って来た 可愛い過ぎる 「ごめん、ごめん。まだ、離れたくなかったな?」 弱ってるとは言え 寝てるとは言え 中2だよ? こんな可愛い中2男子居る? 「大和…四葉は、もう我慢ならん!」 俺が帰って、すっかり元気のないユウが、1人で俺の夕食の準備をしてくれてると 四葉が俺の傍に来て、そう言った 「シュウにはシュウの、悩みや考えがあるんだろうが…さすがに、そろそろ限界かな」 「四葉、突撃していい?!あんなにシュウ君の事、教育してきたのに!全然分かってない!」 「突撃はダメ。そもそも居るかどうか…」 「まだ帰って来てなかったら!四葉もうシュウ君と絶交だから!」 「それはシュウ悲しむぞ?とりあえず今晩、朔の奴に聞いといてやるから。声抑えないと、ユウに聞こえるぞ?」 「む~~~~…」 鼻息荒げて興奮していたが 必ず朔に問いただすという事で、どうにか収まった と、いう事で… 5度目にして、もうすり寄って来なくなったユウの元を離れ、自分の部屋へと戻る さて… 『ユウがそろそろ限界だ』 『シュウはどうなってる?』 登校は毎日一緒にしてる訳だし ユウの様子がおかしい事には、気付いてるんだろう 自分が少なからずユウにダメージを与えてる って思ったら、シュウもダメージ受けてると思うんだが… そして、3日続けてユウのとこに来てないという、シュウの異常事態に朔は気付いてるはずだ そして、そんなシュウを放っておくなんて事は あいつには出来ないはずだ あ…既読になった 『彼女が出来て別れたらしい』 なるほど…… 彼女だったか しかし… 早かったな、シュウ… これは、シュウのダメージも半端ないぞ もしかしたら、ユウ以上… ま、彼女と別れたならユウと一緒に居るだろ 一緒に居るなら話すだろ 一緒に居て話してりゃ、あの2人ならどうにでもなる ヴヴ ヴヴ 『ところで週末の予定は?』 『旨いもんはいつ奢る?』 ほう… 忘れてなかったか 『土曜のランチ』 あいつ、甘い物苦手だからな 『その後デザートの美味しい店に連れてけ』 調べるのも苦痛に違いない 想像しただけで笑える 翌日家に帰ると、いつも通りシュウが居た なんだか微妙な空気ではあったが… そして… 「分かってんの?!シュウ君!」 「…はい」 「何回同じ失敗繰り返せば分かるの?!シュウ君は、大人しくユウだけを想ってればいいの!分かった?!」 「はい…すいません」 ユウが、俺の食事の準備で離れてる間中 四葉の教育的指導は続いた 微妙な空気だけど 何事もなかったかの様に、ユウと共にユウの部屋へと消えてくんだから ま…大丈夫だろ そして、土曜日 「お前にしては、オシャレな店じゃん?」 「一言余計なんだよ…ってか…男2人で来る感じじゎなかったな…」 「つまり、以前彼女と来たとこか」 「んえっ?!…っ…いや…」 分かりやすい奴め 元カノと来た店を使ったか ちゃんと調べてねぇな? マイナス1000p が… 思ってたより、ちゃんと味もいい店だった 「前に来た時、すっげぇ旨かったから、もっかい来たいと思ってたんだけど…誘う奴を間違えた。なんか、カップルばかりだった…」 もっかい来たいと思ってた店だったのか プラス500p 「別に、他の奴の事なんて誰も気にしてないだろ?味は良かったよ」 「だろ?!あんな旨いんだから、もっと男も入りやすくして欲しい!」 「で?ちゃんとデザート食えるとこも探したんだろな?」 「…はぁ~~…すっげぇ苦痛な作業だった…」 ちゃんと調べてたか そっちも、元カノと行った店だったらサソリの購入を考えたが… 「あ…なぁ、ちょっと本屋寄ってっていい?」 「ああ」 「そろそろ新刊出てると思うんだよなぁ…」 「俺、向こう見てるわ」 「おお」 朔は、漫画しか興味がない 俺は、オールジャンル興味あり ザッとお薦めされてる本や、色んな新刊を見て歩く 何度かレジの辺りを見るが… あいつも、色々見て歩いてんのか まあ、いいや 本屋は何時間でも居られる ………に、してもだ ちょっと、のんびりし過ぎじゃね? 漫画コーナー巡回でもしてるんか? 朔が居た辺りを探してると… 「…だから、行かねぇってば…」 「んだよ?デート中じゃねぇなら、いいだろ?」 「デートじゃねぇならいいって何だよ?とにかく、今日は予定があんだよ」 「お前、全然俺達に付き合ってくんねぇんだもん。彼女と一緒じゃない時くらい、付き合えって」 朔のクラスの奴らか 「な?これから俺ん家行こ?」 「触んなって」 「な?これから俺達と遊ぼ?」 「だから、触んなって…ってか、もう行くから…」 「…~~……~~……な?」 ベタベタ ベタベタ 男子校ってのは、それが普通なのか? 朔の腰の辺りに手を当ててる奴が 朔の耳元で何か喋っている 「耳元で喋んな!ってか、離れろ」 朔は…耳感じんだよ… 朔が少し歩くと、また別の奴が朔の肩を組み 歩くと腰に…ってか… そこもう…ケツじゃん 「朔…俺、先出てるわ」 ムカつく 何ごちゃごちゃやってんだよ 本気出したら、いくらでも抜け出せんだろ あんなんが普通で… 朔の日常は、あれなんだ 本屋を出て、歩いてると 「大和!」 すぐに朔が追いかけて来た 「何だ…来たのか」 「来るだろ…ってか、見てたんなら俺も連れてけよ。明らかに困ってただろが」 「悪いが、男子校のノリは俺には分からない」 困ってた? あまり、そうは見えなかったけど? 困ってたんだとしたら 困ってる奴を、無理矢理連れ出そうとすんのが、男子校のノリってやつなのか? あんなにベタベタ触れながら? 「大和…」 「何…」 「いや…なんか……怒ってる?」 「……別に」 怒ってる? いや…怒る理由がない ちょっと理解出来なくて不快なだけだ 「大和…行こうとしてる店…今のとこ曲がるんだけど……」 「……っそ」 なんで…こんな不快なんだ ちょっと戻って曲がればいい 美味しいデザート食べたら この不快な気持ちも無くなるかもしれない なのに… 自分で戻らず歩いてるくせに 楽しみにしてた時間が、無くなってしまったと思うと ……泣きたくなってくる 「……大和…何処行くんだ?」 「………別に…」 「いや…別にって……」 「…帰る」 「…え?」 こんなの…保育園児だ 我が儘で、自分勝手で 自分の思い通り行かなかったからって 自分が言い出した事なのに 拗ねて終わらせるとか 「朔は、戻ってクラスの奴らと遊べよ。俺は帰る」 「はあ?…んだよ、それ?何の為に俺、吐きそうになりながら、店調べたと思ってんだよ?」 「あいつらと行けば?」 「あいつらと行く意味がねぇだろ?」 「意味のねぇ事ばっか…してんじゃねぇの?」 よく知りもしないのに悪口… ほんと…ガキだな さっさと帰ろう 「大和!」 「…なっ?」 ガシッと朔に手首を掴まれた 「お前と食べに行く為に調べたんだ。命令したなら、ちゃんと実行させろ」 「……そんなの…俺の勝手だろうが…」 「いいから!さっさと行くぞ!」 「あっ…おい!俺は…」 「うるせぇ!さっさと行かないと予約時間、間に合わなくなんだよ!」 グイグイ俺の手を引っ張って歩き出す 俺の意見無視しやがって 何勝手な事してんだって思いながら 何故だか口には出せなかった 「へぇ~~…古民家カフェか」 「女が群がってる様なとこは、絶対行きたくねぇからな。居心地悪過ぎだ」 「ってか、お前…予約してんのに、よく本屋寄るとか言って、余裕こいてたな?」 「さっさと新刊チェックして出るつもりだったんだよ!いいから、行くぞ!」 「いちいち手…引っ張んな!」 あいつらと会って感化されたのか? ガキじゃねぇんだから、繋いでるじゃなくても、男が男の手首掴んでるって、おかしいだろが 馬鹿だから気付かないのか けど… 吐きそうになりながら店探して、予約して あんなにベタベタ群がってた、クラスの奴ら置いて、俺の手を引っ張って 「予約してた東雲です」 帰るって言った俺を、連れ戻して 今、隣に居てくれてんのが なんか…嬉しくて 不快な気持ちが消されていく 「中もいい雰囲気だな?」 甘いのなんて苦手なのに ちょっと楽しそうに話し掛けてきたから 思わず… 「そうだな」 全くの無防備で、そのままの気持ちを出して、答えてしまったら 「っ!!…おまっ…何こんなとこで、イケメンオーラ発揮してんだよ?!」 そう言って、朔がキョロキョロと辺りを見渡す 「イケメンオーラって何だよ?俺は、いつだってイケメンだろが」 「………はいはい、そうでした」 俺様じゃない俺を見せると 朔の奴が、挙動不審な態度になるので プラス5000p位になってる、俺の気持ちは なるべく隠さないといけないらしい

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