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催眠≠夢 2

 触手地獄の催眠音声について、俺の味わわされたぐちゃぐちゃどろどろの感想を言うと、高峰は首を傾げて「もっとソフトなのをイメージして作ったのに……」とつぶやいた。  正直言って、全然ソフトじゃなかったんだが? くそリアルな触手の身体をはいずり回る感覚を思い出して腕をさする。ていうか、高峰にかけられてる催眠で今までソフトだとか思ったことは一度もないから何がソフトなのかさっぱりわからん。  でもまあ、昨日のは途中で中断させて逸れちゃったからな……。   「うーん、今度はちゃんと通しで聞く?」 「いや、無理だろ」 「なんでだよ、もう初めてじゃないし、たぶん聞ける」 「違う。こっちが無理っつーの」    あ……そうですか。対象として意識はしてくれてんのね、と少し恥ずかしい気分になった。  ん゛ん゛っと喉を鳴らした高峰が続けて言う。   「まあ、でも自分の常連は訓練された野郎が多いから、軽すぎるよりはいいのかもしれない……」 「訓練された……」 「自己開発してるやつも多い」 「自己開発……」 「チクニーだけでイけるやつとか全然いるし。前立腺とかさ」    チクニーって……乳首だけでイけるってこと!?  まだまだ俺は初心者なんだなと思い知らされるよ、うん。世界は広いネ。  そういう高峰はどうなんだ? オナホは持ってるのはわかったけど、そっちは……。   「変な目で見てるなよ。言いたいことがあるなら言え」 「え……あ……高峰はどこまで訓練されてるのかなーと」 「自分は催眠一辺倒なんで。脳内で大体完結する」 「そうなんだ」 「まあ、最近自分用で聞いてないけど……」    作り手になっちゃったからか。好きだったのに聞かなくなるっていうのも寂しくね? なんて思ったのは一瞬だったよね。   「猶木に催眠かけてエロくなった姿見てるのクルしな」    マジ変態だわ。  だからこそ、俺に構ってくれて催眠かけてくれてるんだろうが。ありがとうございます!   「クル?」 「クル」    キリッとした顔で断言することか。俺のどこに欲情するポイントがあるのかは謎だけど、高峰も楽しんでて俺も気持ちよくて、これはまさにウィンウィンの関係ってやつと言ってもいい、よな。   「あー……あっちも良かった」 「ちょ! 言うなって言ったの高峰だろ!」 「今までどおりって猶木が言うからだろ!」    赤面した男二人がギャーギャー文句言ってるのは傍から見たらさぞ滑稽だろう。高峰の家で良かったわ……。  

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