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「あ、大丈夫?」 背中を踏みつけながら、東は苦悶している相澤に白々しく心配の声をかける 「……ぅ、ぐ……」 クソッ、だったら足を退けろっ……! 背中を踏みつけられながら、視線だけを東に向けギッと睨み付けた 「…………なんだよ、その反抗的な目は」 「ッあァぐゥウ!!!」 背中の重みが一気に増す ミシリ、と骨の軋む音がした 「優等生の相澤クンが万引きなんてバレたらセンセー達はどう思うだろうねぇ?」 ケラケラと頭上から不愉快な笑い声が響く 背中の一点の強い痛みは退くことはない 「…………せばいい……」 「は?」 「バラしたければバラせばいい……俺は、別に教師の目なんかどうでもいい……」 必死の思いで肺から絞り出した言葉を東に告げた すると、背中の圧迫感が次第に退いていく 「なにソレ、マジつまんね」 「ぅぐふッッ!?」 束の間、左肩に強い衝撃が走り相澤は机を道連れに、教室の壁に背中から強く打ち付けた。 一瞬の出来事で、何が起こったかも反応が数秒遅れる 後から肩に熱を帯びたことで、蹴飛ばされたんだと頭で理解した。 そう気付いた時には、東は再び俺の前に来てしゃがんでいた 「じゃあさ、こんなのはどうよ?」 東はニヤリと笑い伸ばした手を学ランにかけると、ワイシャツごと勢いよく引き破く。 衝撃で宙を舞うボタンをただ呆然と目で追いかけることしか出来ない俺は、目の前の男が一体何をしているのかまた理解が遅れた 「流石に素っ裸の姿が学校に出回っちゃ気にしないなんてこともねーだろ?」 東はニヤニヤと口を歪めながら、相澤のベルトに手をかける 「あっ!?やめ、やめろ!!」 ベルトが外されてやっと我に戻った俺は、動揺して顔面蒼白した 「…………。なぁ、なんで……勃ってんだよ?」 その言葉にカッと顔が熱くなる ズボンのそこは、確かに小さく隆起しテントを張っていた

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