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「美咲センセ~戻るの早すぎ~!あとちょっとで俺も寝れるとこだったのに~それともそんなに早く俺とシたかったん?」 ベッドのカーテンの間から、顔を覗かせる東の頭を軽く小突き、ここは寝るところじゃありません!それに他の人がいるのに何言ってるのよ!とまた恥ずかしそうにしている美咲先生に可愛い~照れてる~とニヤけた顔で茶化す 「はあ……もう早く教室に戻りなさい?その子寝てるんでしょ?私もさっき二組の子が体育でケガしたって言うから今から体育館に向かわないといけないのよ」 「え~そうなの?じゃあ早く行かないとじゃん」 またグイグイと追い出そうとする東に向かってあなたね~?私を厄介者扱いしてない?と少し訝しげに問うが、そんな事ないよ~怪我してる子可哀想だよ~急いで~っと軽く流してまた扉を閉めた その数分の束の間、相澤はピクリともしなかった 折角この地獄から逃げられるチャンスがあったのに もう、ダメだ…… せっかく戻ってきてくれたのに、 さっさと起きて出ていけば良かった そう頭では分かっているのに身体が思うように動かない 昨日の寝不足が祟って強烈な頭痛が相澤を襲い、意識が朦朧とする シャッ、とベッドに備え付けられたカーテンが勢いよく開く 「……逃げれば良かったのに。お前もやっぱその気あんじゃん?」 呆れたような声色で東がゆっくり近づいてくるが、もう抵抗する余地も残っていない ハァ、ハァ、と顔を赤くし、熱い吐息を吐いている相澤を無言で見つめ、数秒経ったあと、 「萎えたわ」 そう言って東も保健室を後にした 突然起こった東の心境の変化に若干戸惑いもしたが、やっと安寧が訪れたんだと、重い瞼が閉じ、意識を手放した

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