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こんな卑劣でゲスな男でさえ、俺は反抗出来る権利も勇気もない。だから…… 「何だよ?その顔は。日に日にあのメス豚に似てきやがってよぉ、ムカつくんだよ!その人を見下した顔がよ!!」 近くに落ちていた英和辞典を投げつけられ避ける暇もなくモロに腹に食らう グゥッと悲痛の声を上げ、その場にうずくまる相澤の前にいつの間にか側まで来ていた父親が続け様に言う 「まーた馬で大負けしちまってよ~、ソープに行く金すら手に入んなかったんだわ。良かったな~お前?こんな出来損ないでもこうやって親孝行できるんだからよお」 そう言ってゲラゲラと汚く笑いながらよれたスウェットに手をかけ汚いモツをずり出す 「ほら、いつまでそこでへばってんだよさっさとケツだせ。それとも反省して久々にお口でするか?」 顔に突きつけられるソレは醜く歪に隆起していて、そこには傷跡も残っている 昔無理やり口に突っ込まれ思わず噛みついてしまった時に出来た傷だ。 その後意識が飛ぶほど殴りつけられ、ベランダに放り出された。11月半ばのその日は、凍えるほど寒かった 本当にあの時凍え死んでしまっていたら良かったのに。と今でも思う そうすれば俺は…… こんな地獄みたいな状況で 快楽なんて見出さなかった筈なのに 自分でも信じられないことに、いつしか耐え難い痛みはこの身体にとって次第に快感を得る自己防衛として変化していった もう疲れた。何も考えたくない…… そうしてまた思考力を失った俺は、力なく手を伸ばし、実父である父親のソレにそっと手を添え、口を近づける 「そうそう、グズはグズらしく父親の言う事を……」 醜いイチモツが口に触れる寸前、バンッと勢いよく玄関の扉が開かれた 「ッッ!?アァ?なんだテメェ?」 玄関の正面に立つ親父はギョッとしながらその方角を睨みつける すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた

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