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「ッッ!?ヤバい!!完全に遅刻だ!」
既に数コマ授業をサボってしまった上に、重ねて寝坊で遅刻するなんて、内申に響くどころか皆勤賞も完全に危うい状況に青ざめる
「お……終わった……」
絶望した顔でガックリとわかりやすく肩を下ろす相澤の姿に東は盛大に噴き出した
「プハッ!優斗、このアパートに来た時、周りの景色見なかったの?ここ、学校のすぐ隣だよ?」
そう言って東は特に急ぐ様子もなくベランダのカーテンを開ける。外の景色は本当に自分の通っている学校のグラウンドがすぐ横に隣接されている場所だった
「俺もこのぐらいの近さなら頑張って朝から通おうかな~なんて優斗がケーサツから事情聴取受けてる時に借りた……って、あれ?」
東がそう言いながら外の景色を向いていた顔を部屋に戻すと、相澤の姿はどこにもいなかった
「え!?もう行ったの!?いけずだな~!」
置いてかないでよ~とあまり急ぐ様子もなく東も身支度を整え始めた
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なんとか間に合った……
朝の予鈴が鳴る数分前に席に着くことが出来た事にホッと胸を撫で下ろす
その後、東は一時限の授業がちょうど始まった辺りに教室に入りギリギリセ~フ?などと冗談めかし周囲の笑いを取っていた。もちろん俺と教師を除いて
席に着くなり、小声で置いてくなんて薄情者~などと俺の背中を小突いたりしてきたが知らんぷりして席を前に少し移動する。ほんといけずだな~なんて文句を言うが、それ以上のちょっかいはかけて来なかった
授業を淡々と聞いてはいるが、相澤はふとある問題に今更ながら気づき、集中力の天秤が傾く
そういえば、週末は事情聴取やらで警察署でお世話になってしまっていたが、学校が終われば本当の意味で俺の行く宛はどこにもないんじゃないか?考えたくもないが、本当に東のところにしか俺の帰る場所がないんじゃ……
それに気づいた途端、授業に向ける気力は完全に途絶え、今後どうしたら良いのか答えのない試行錯誤に陥った
そうしてやはりどう考えても答えは見つからず、いつの間にか昼休みの時間になっていた。朝からバタバタしていた事もあって朝食はおろか、昼休みにも食べるものを用意しなかった相澤にとって、地獄のような時間だった
そんな時、頭に何か袋のようなものを乗せられ、驚いた相澤は上を見上げる
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