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優斗が警察に事情聴取を受けている間、俺は久方ぶりに親父に連絡し、優斗の母親に真意を確かめようとした。しかしその頃すでに女は姿を眩ましていて、代わりに親父が全てを話してくれた 優斗の記憶喪失の訳を 自身の母親を突然失い、不倫関係で出来た母親を受け入れられず、優斗を嫌悪していたと思っていた親父も、そのことは当時の俺には伝えなかった。 全てを知った俺は、絶望し、自分自身に憎悪した 神様がくれたチャンスなんかじゃない 罰なんだ 愚かで幼稚な俺に天誅を下した だから俺自身も、一生償っても許されない罪を死ぬまで背負って生きていくと誓った そうして東は、堰を切ったように全てを話した それを聞いた相澤の顔はやはりどこか他人事のようで、口を開くことをしない 「信じて貰えないかもしれないけど、俺は今でもお前が好きだ」 「……。」 無言でいる優斗の目が見れない 「お前は俺を死ぬまで恨んでくれていいし、許してくれなくてもいい。だけど、……俺のそばにいて欲しい」 「………。」 「本当に自分勝手で我が儘でしかないけど、俺の一生をかけて罪を償わせて欲しい」 そうしてやっと、俺は優斗の顔を見た 「……だったら……」 沈黙を貫いていた優斗が、遂に口を開いた 「俺の失くした記憶、お前が甦らせてよ」 他人事だった優斗の顔が、真剣に俺に向かって続けて言った 「全部思い出せたら、死ぬほど恨んでやるし、俺の一生をかけてお前に罪を償わせてやる」 「……ッ!!あ、あぁ、分かった……!」 それでいい、それでも十分すぎる程の報いだった 優斗の蚊帳の外にいた俺が、やっと同じ舞台に立てた気がした

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