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こうして学校や家以外で東と対面しながら食事をするのは今の俺にとっては初めてなので、何故だか妙に緊張する 他の席に座る客たちが、見て、あの人かっこいいと小声で言うのが聞こえて、改めて東の顔を見てみると、愛しそうにこちらだけを見てくる東の顔に逆に見惚れてしまった 固まってしまっている俺に、早く食べなよと東が促すので、ハッとして首を振り先ほど選んだメロンパンを口にする 焼きたてでカリッとした生地に、その後に押し寄せる甘くてフワフワの食感に何故か目頭が熱くなった 「……これ、何だか……」 気づけば瞳に涙を溜めながら柄にもなく頬張る俺に、東が他の客が見ているにも関わらず俺の頭を撫でる 「……なっ!?や、やめろよ!」 周りの客がザワザワとするのが聞こえて、恥ずかしさで咄嗟に東の手を払いのける 東は一瞬びっくりしていたが、ごめんと微笑みながら瞳に溜まる涙を指で拭き取られた 「~~~ッ!」 顔を真っ赤にしながら、東を睨みつけてパンをまた頬張ると、隣からもっとゆっくり食べなさいと声が聞こえた 見てみると、そこは親子が座っていて、小さな子が急いで食べるのを母親が嗜めていた その母親の様子に何故か自分の母親と名乗る女が重なる 目を擦ってもう一度みると、やはり全く知らない女の人で、優斗は呆けた顔でそちらを見ていた 東も視線の先が気になったのか、同じ方向を振り向いたが、どうしたの、知り合い?と、声をかけられてやっと我に返る 「い、いや、何でもない……」 自分でもわけが分からない現象に、困惑しつつ、残りのパンを急いで食べた そして一息付いたあと、また東に連れられ、カフェのすぐ隣に隣接している公園に足を運ぶ 公園に着くなり、東が俺に耳打ちする 「ここで初めてキスしたんだよ、俺たち」 「ッ!?」 驚いて周りに人が居ないか必死に見渡し、東をキッと睨みつける 「小学二年生の時かな?あのドームの遊び場の中で」 俺たちめちゃくちゃませてたよな~と東すら少し照れくさそうに言う態度に、未だに信じられないと言った様子で、怪訝な顔で無言で東を見やる 「……試してみる?」 そう言って東が俺の手を引き、遊具に近づく 「は!?や、やめろよ!他の子たちもいるのに!こんなところこんなデカい男二人が入ったら変だろ!」 カァァと顔を赤らめて東の手を振り解こうとするが、全く離れず逆に腰に手を伸ばされ更に密着した状態になってしまう 「アハハ、誰も気にしないよ。逆に優斗の方が変なこと考えてるじゃん?」 ニヤリと見下ろされ、恥ずかしさでグッと唇を噛み締める そしてそのまま押し込まれるように大の男二人が入るには小さすぎるドーム型の遊具に入っていった

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