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第6話

「ただいまー」 「おかえり、蒼也。あら、真尋くん、いらっしゃい」 「お邪魔します」 ぺこり、真尋はすっかり顔馴染みの母さんに頭を下げ、二階の俺の部屋へ。 「あー!疲れた!」 途端、指定のバッグを放り投げて真尋はベッドにダイブ。 俺はテレビゲームのセッティング。 「真尋。ゲームやんねーの?」 「んー、やっぱいい」 「やっぱいい、て...進藤先輩、断った意味ねーじゃん」 ガバ、と徐に真尋が起き上がった。 「蒼也さ、あの進藤先輩だっけ、好きなの?」 「は?」 「俺が思うにあの先輩、蒼也のことが好きだと思うんだけど」 「...あのな。お前じゃないんだから。確かに俺も進藤先輩は好きだけど」 「えっ、嘘。マジで!?」 「...お前の好き、がなんなのかわかんねーけど。...てかさ」 「うん?」 「...男と、その、いいの...?」 真尋がキョトンとなった。 「なにが?」 「だから、あー、セックスっていうの?」 「...なんで?蒼也も目覚めちゃった?」 まさか、お前のセックスを朝っぱらから見たから、とは言えない...。 「ん、どうなんだろ、てだけ」 「ふーん...。どうだろ、慣れ?てか、なに、やっぱ、蒼也、目覚めちゃったか、そっかあ」 「...目覚めたってなんだよ」 「...俺で試す?」 思わずぎょっとした。 「な、なんでお前と」 「一応、ほら、俺も男だし?一応、経験もあるし?」 「...いや、やめとく」 真尋が前のめりになった。 「なーんで!?試しに、て言ってあげてんのに!」 「ただ、どんなんだろ、て思っただけだし。てか、ゲームしよ」 そうして、俺はゲーム。 「あ、やっぱ、俺もやる!」 「下手っぴな癖に」 「上達しますからー。今まで本気出してなかっただけだし」 「あー、はいはい。せいぜい頑張れ」 昨日と同じく、真尋と並びテレビゲームに勤しんだ。

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