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第一章 嫉妬⑦*
お湯の中に昂った二つのソレが見えた。一つはマティアスのもので、もう一つはウィルバートのものだ。ウィルバートのソレは堅く大きく反り返り腰に巻いた布から飛び出していた。
水中ではあるがウィルバートのものを初めて見て、マティアスは驚いた。マティアスのものより遥かに雄々しく明らかに太く長い。これが先週自身の中に入り、そして今からまたこれを受け入れるのかと思うと腹の奥がジン……と熱くなってくる。
「あ……、も、申し訳ございません……」
ソレを見つめて停止するマティアスにウィルバートが謝罪してきた。マティアスは首を横に振りウィルバートに再びくちづけをしながら囁いた。
「ううん、嬉しい……」
マティアスはウィルバートが自分に興奮してくれていることが嬉しかった。
ウィルバートが深呼吸するように鼻から大きく吐いた息を頬に感じた。
二人で舌を絡ませる深いキスをしながら、蕾はウィルバートの指三本を受け入れ、マティアスは無意識に自身の昂ったモノをウィルバートの剛直に擦り付けていた。
「んっ!」
「……あまり、煽らないでくださいっ」
ウィルバートが苦しげに息を吐く。朦朧としているせいもあり何を注意されているのかマティアスにはよく分からなかった。
「もうだいぶ温まりましたね」
ウィルバートがそう確認してきて、マティアスはこくりと頷くとウィルバートは再びマティアスを抱き上げ、浴槽から出た。
「湯の中で繫がるのは負担が大きいので」
そう言って先程のラタンのソファにマティアスを座らせ、柔らかな布で軽く身体を拭いてくれる。
それからウィルバートはマティアスの隣に座り、サイドテーブルから銀のカップをとり自ら一口飲んでから、マティアスの口元に持っていった。
「りんごジュースです。飲んで。そうゆっくり」
ウィルバートに背中を支えられ、カップを持ってもらい、マティアスはゆっくりとその中身を飲んだ。自覚は無かったが喉が渇いていたようで全身に染み渡るのを感じた。
マティアスが全てが飲み干すと、ウィルバートはマティアスの唇の端に垂れたリんごジュースを舐め、キスをしながら尋ねてきた。
「もっといりますか?」
マティアスは首を横に振った。
「もういい。だから、早く……」
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