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第一章 誕生日前夜⑥*

 妖術で興奮状態になっていた時はこんなにきつく感じなかった。ちゃんとウィルバートを受け入れられるか不安になってくるが、ウィルバートに面倒くさいと思われるのも怖かった。 「だ、大丈夫だ……からっ……」 「ゆっくり慣らします。明日立てなくなったら困るでしょう」  そう言いながら指をもう一本追加される。 「はんっ!」 「ああ、ほら。もう(ほころ)んできた。完全に初めてと言うわけではないので丁寧に解せば……」  ウィルバートはそう言いなが蕾の内側を指で擦り、さらに再びマティアスの胸に唇を寄せてきた。 「んっ! あぁんっ!」  堪えられず声が漏れる。  マティアスの中心部は再び硬さを取り戻しつつあった。  脚を開き股間をさらけ出し、寝巻きは乱れ胸も(あらわ)になっている。そんなはしたない状態をウィルバートに見られ、彼によりさらに弄くり回されている。 「あんっ、ウィル……っ」  左右の胸の突起を交互に舐められるともう堪らなかった。快感が全身を満たし、男としての象徴は完全に勃ち上がっている。 「後ろ、柔らかくなってきました。指、今三本です。わかりますか?」  マティアスの胸から顔をあげたウィルバートに見つめられ聞かれた。  後の穴に今何本指が入っているかはわからないが、中をグリグリと探られそれも甘い痺れとなっている。 「んぁんっ! わか……ないけど、き、気持ちい……」  ウィルバートから微かな溜め息を感じ、マティアスはマズいと思った。  先日もウィルバートが放った精液を舐めようとして怒られた。あまり下品な言動は慎まないと余計に嫌われてしまう。だが頭と身体はウィルバートから与えられる快楽に酔いしれ、正常な判断が出来ているか微妙なラインだった。 (もう入れて欲しい! 繋がって、キスして、思いっきり突かれたい! ウィルと一つになりたい!)  想いが溢れ出てしまいそうでマティアスは顔を背けて口をつぐんだ。 「……もう、入れますよっ」  物欲しそうにしてしまっていたのか、ウィルバートの方からそう言ってきて、マティアスは声を出さずに頷いた。  ウィルバートが着ていた寝巻きを脱いた。先日浴室で見た逞しい裸体が目の前にある。凝視してはいけないと思いつつもチラチラと見えるその愛する人の肌。さらに股間のモノが目に入り胸が高鳴った。ウィルバートの男性器は完全に勃起し腹につくほど反り返っていた。
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