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第一章 誕生日前夜⑦*

 ウィルバートはマティアスの脚を抱え大きく広げその巨塊を蕾に押し付けてきた。 「んっ……!」  よく解されたと思われたマティアスの蕾は予想外に大きなその肉塊に驚き萎縮した。それでもソレは侵入を試みてくる。凶器じみたその切っ先を慎ましやかな肉筒にねじ込み、メリメリと突き進んで来た。 「はっ! ああぁぁんっ!」 「くっ……!」  ウィルバートと身体を繋げるのは三回目なのに明らかに苦しい。やはり妖術による酩酊状態とは違うらしい。 「痛い、ですか……?」  マティアスのきつい喰い締めを心配してウィルバートが聞いてくる。 「だ、大丈夫っ……、ウィル、好きに動いて……っ」  途中で止めて欲しく無くて、マティアスは必死に耐えた。 「……すっかり萎えてますよ」  ウィルバートはそう言ってマティアスの男性器をそっと撫でた。 「んっ……」 「痛かったら痛いって言ってください」 「い、痛くないよっ! く、苦しいけど大丈夫……だからっ! お願い、やめないで……」  マティアスは溢れそうになる涙を必死に堪えて懇願した。 「こ、ここまで来て……止めてくれって言われても、もう無理ですよっ」  ウィルバートは苦しげにそう言うと香油の小瓶を取り、股間に直接垂らし、結合部分に擦り込みながら腰を揺する。 「はっ、あんっ! あっ、あっ」  ぬろぬろと小刻みに揺すられながらその肉塊は徐々に奥へと侵入してくる。ウィルバートはマティアスの萎えた中心部も手のひらで包み込み、小鳥を扱うように優しく撫でてきた。 「マティアス様……」  ウィルバートがマティアスを見つめ、その名を呼んでくる。マティアスは堪えられず言った。 「うぃ、ウィル……キスして……」  瞬間、唇を奪われるかのようにウィルバートが激しくくちづけて来た。さらにその勢いで繋がりがより深くなる。 「んっ!……んんっ」  深く繋がりそこが馴染むのを待たずにウィルバートが腰を揺すり始めた。さらに口腔内にも舌が入り込み、マティアスの舌だけでは無く、上顎や歯茎までもが舐め回される。  ウィルバートから激しく求められているような感覚にマティアスは完全に身を任せ、ただただされるがままになった。

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