「……どこもかしこも、可愛いね」 こんな姿の何が可愛いんだろうか。俺には全く理解できない。 戸惑いを隠せない俺をよそに、露木君はあっという間にスウェットのゴムをずらして俺の性器を露わにする。 「あ……っ、や」 露木君の目の前に、自分の一番恥ずかしい部分を晒している。その事を意識した途端、全身が燃えるように熱くなった。 「椎名のここ、とろとろといやらしい蜜を零してるね」 露木君の綺麗な指先が俺の性器に絡みつく。そのままゆっくりと上下に扱かれて、俺は堪らず腰をくねらせた。 「は……っ、ぁ、あ……っ」 自分でだってそんなに頻繁には触らない。それなのに、露木君の手の動きは的確で容赦がなくて、あっという間に俺のそこは限界まで張り詰めて行った。 クチュクチュと響く濡れた音が、酷く淫らで耳を塞ぎたくなる。 「あ、や……っ、だめ、んん……ッ」 「駄目なの？ 気持ちよさそうなのに」 露木君の手に吸い出されるようにしてトロトロと零れる体液を、露木君が指に絡めるようにして更に強く扱き上げる。 自分でするのとはまるで違う。強すぎず弱すぎず、根元から先端までを絶妙な力加減で扱かれて、俺はもう身も世もなく喘いだ。 「は……っ、あ……っ、も、だめ……っ、で、出そ……ッ」 「いいよ。イって」 露木君が囁く。息が、性器にかかる。 どうしよう。ゾクゾクする。もう、恥ずかしいのも、こんな自分やだって思うのも、全部どうでも良くなって、ただ気持ちよくなりたくて、俺は自分から腰を震わせた。 「あ、あ……っ、や……ッ」 「椎名……」 露木君の唇が俺の性器の先端に触れる。そのまま熱い口腔に含まれて強く吸い上げられて、俺は堪らず腰を跳ね上げた。 「ひ……っ！ あ、あ、……ッ、いく……っ、いっちゃ……っ」 「うん。椎名がイくとこ見せて？」 低い、熱を孕んだ声と視線に羞恥を煽られて、目の奥でチカチカと閃光が爆ぜた。 熱い口内に呑み込まれ、ちゅうっと吸われる。集まりきった快感が目まぐるしく渦を巻く下腹部に、ぎゅっと力を込めてみたけど、無駄な努力だった。