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誘ってるの? ②
啄んで、唇を舐めて、舌が滑り込んで来る。ゆったりと優しく舌を絡め取られて、歯列をなぞられて、舌先を吸われて。次第に呼吸が苦しくなって、息が上がる。
「んっ、ふ……っ」
「椎名……」
呼吸の合間に呼ばれて目を開けると、蕩けそうな表情の露木君と目が合ってドキリとする。
「もっと触りたい。いい?」
耳元で熱っぽく強請られ、耳たぶを甘噛みされて、背筋が震える。小さく頷いて答えると、着ていたTシャツを脱いだ露木君が覆い被さってくる。
凄く均整の取れた綺麗な体。ごりっごりのマッチョと言うわけではないけど、程よく筋肉のついた胸板や腹筋は、同じ男として羨ましいくらいだ。
何より妙に男の匂いと言うか、色気みたいなものが強くてドキドキする。
「ふ、ぁ」
露木君の大きな掌が脇腹を撫で、首筋に吸い付かれると思わず変な声が出て慌てて両手で口元を押さえた。
「声、我慢しないで」
露木君は俺の両手を優しく外してシーツの上に押し付けると、首筋に舌を這わせながら、低く濡れた声で囁く。ぞくぞくするような、甘さを含んだ声。
かぷ、と耳朶を食まれて、耳の中に舌を差し込まれる。くちゅくちゅという水音がダイレクトに頭の中に響いて、思わず体が跳ねる。
「や、だ……それ……っ」
「どうして? 気持ち良くない?」
「ん……ッ、だって……なんか……ぞわぞわする……」
「ぞわぞわするだけ? 本当に?」
露木君は俺の反応を楽しむように耳に舌を差し入れながら、脇腹を撫でていた手を徐々に上に滑らせる。そして、胸の突起に指先が触れた瞬間、ビリッとした感覚が体の中を走り抜けた。
「っ、あ」
「ここ、感じるんだ?」
「や、ちが……ッ、ん」
くにくにと指先で捏ねるように弄られて、むず痒いような変な感覚に襲われる。
「ま、まって……ッ」
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