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誘ってるの? ③

「どうして? 好きだよね、乳首」 「ちが……っ、好きじゃ……ぁあっ」 反論しようとしたら、思わず大きな声が出てしまった。だって、いきなりキュッと抓まれたから! そのまま、指の腹で押したり潰したりされて、ジンジンとした痛みと快感が同時に押し寄せて来る。 「や、やだ……っ、それ、だめ」 「駄目じゃないでしょ? だって、ほら……」 「あ……ッ!」 露木君の手が俺の下半身に伸びてきて、短パンの上からやんわりと握り込まれた瞬間、自分でも驚くくらい高い声が上がってしまった。 「もう、こんなになって。えっちな体だね」 「なっ!?」 露木君の言葉に頬が一気に熱くなる。否定したいけど、言葉が出てこなくて、唇をパクパクさせているうちにスウェットのゴムに指がかけられ、するりと指が滑り込んできた。 「は、ぅ……ッあっ、待っ」 「――……椎名。……えっと、確認なんだけど……。緊張しすぎてパンツ履くの忘れた、って訳じゃない、よね?」 露木君の指摘に思わず押し黙る。今更なのはわかってても、自分で口に出すのは恥ずかしすぎる。 「だ、だって……下は要らないかなって思ったんだけど……流石にそれはって、思って……。だから、どうせ脱ぐんならわざわざ履かなくてもいいかなって……」 「……ッ」 露木君は俯いて、盛大な溜息を吐くと俺の肩口に顔を埋めた。 え? あれ? もしかして、引かれちゃった!?  「つ、露木君……ごめん、あの……俺……」 不安になって起こしかけた身体は、次の瞬間露木君によってシーツに押し付けられた。 「人がせっかく必死に我慢してるのに……」 「え?」 低い呻くような声と共に露木君の掌が俺の足を掴んで大きく開かせた。何の躊躇もなく短パンを片方の足から抜かれ、露になった下肢に露木君の体が割って入り、そして――……。 「あっ、やっ、やだっ」 膝頭を固定され、すっぽりと口内に性器を含まれて、全身が硬直した。 「――っ」 優しく、強弱を付けて舐め上げられて、中、と先端を吸われる。 今まで経験したことない強烈な快感に、モジモジと腰が揺れた。 「ん、あ……っぁ!」 くびれの辺りを甘噛みされ、先端の割れ目を舌先で抉るように刺激される。その途端、電流が走ったみたいな強い刺激が体を駆け抜け、目の裏に星が瞬いた。

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