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トラブルメイカー 13
放課後、学校が終わったその足で病院へと向かった露木君を待っている間、俺は近くの公園で時間を潰す事にした。
本当は一緒に行きたかったけど、流石に一人で行けるからと断られてしまったのだ。
「露木君、大丈夫かな。眼鏡も壊れちゃったし、ちゃんと見えてるのかな」
眼鏡をしていない露木君を見たクラスの女子達の反応を思い出して、胸の奥にモヤモヤとした感情が沸き上がる。
普段、根暗だとか、何考えてるかわからないとか、散々好き勝手言ってたくせに、眼鏡を付けていないってだけで、彼女達の態度は180度変わった。
『露木君、眼鏡が無い方がカッコいい!』とか『王子様みたい』とか言ってたけど、俺からしてみたら、眼鏡をしててもしてなくても露木君は露木君だし、凄く優しいのだって何も変わらない。
病院では沢山の看護師さん達が働いている筈で、彼女たちにチヤホヤされていたりして。そんな妄想が浮かんでは、俺の中のモヤモヤはどんどん大きくなって膨れ上がり、露木君は俺のなのに。なんて、そんな独占欲に塗れた感情が、俺の心を占領していく。
「俺って、心狭いなぁ」
ポツリと溜息交じりに独り言ちて、ブランコに座って足で地面を蹴りながら、落ち着かない気分で何度も時計を確認する。
露木君、まだかな。早く出て来ないかなぁ……。
いっそ迎えに行ってみようか。確かカバンとか色々持ってたし、その位の手伝いなら、いいよね?
露木君は迷惑だって言うかもしれないけど、やっぱり気になるし、何より、少しでも早く逢いたい。
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