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初めての…… ⑨
「あ……っ、ん」
クチュリという音が直接脳に響いて背筋がゾクゾクした。それと同時に胸の突起を強く摘ままれて腰が跳ねる。同時に強く握り込まれたモノが擦れ合い、括れをなぞるように扱かれてガクガクと膝が震えて腰に力が入らず、つま先が床を滑る。
もう限界が近いのか、お互いのものがビクビクと痙攣しているのがわかった。
「あ、待って……もぉ……」
「いいよ、イって。僕もそろそろ……っ」
熱っぽい囁きが露木君の興奮を如実に伝えてくる。ゾクッとするような艶のある声音と、首筋に感じる彼の熱い吐息に煽られて急速に射精感が高まっていく。
「あ、あ……っ」
「……っく」
ドピュッと勢いよく飛び出した白濁液が互いの腹にかかる。同時に露木君も果てたようで、手の中に生暖かいものが広がった。
「……っ、は……」
肩で息をしながら呼吸を整える。頭がクラクラして上手く思考が纏まらなかった。
「っ、は……ぁ」
俺は肩で大きく呼吸をしながらぐったりと壁に寄りかかった。
「たまにはこう言うのもいいね」
「……ばか……」
露木君の言葉に思わず頬が熱くなる。そんな俺を見て露木君はクスリと笑ったかと思うと、突然両脇を抱えてグワッと持ち上げられ浴槽の縁に腰掛けさせられた。
「ちょっ……なに!?」
浴槽にはいつの間にかお湯が張られていて、露木君はそこに俺の身体を沈めると、後ろから抱き締めるような体勢で自分も一緒に入ってくる。
「はー……あったか……」
露木君は満足げに呟くとそのまま俺の首筋に顔を埋めてきた。そしてチュッと音を立てて何度も口付けてくる。
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