「み、見るなよっ」 「それは無理なお願いかな」 恥ずかしくて思わず視線を逸らすけど、露木君は意地悪な笑みを浮かべてそれを許してくれない。ゆっくりと俺の中に埋められた指を曲げ伸ばしする度に、ゾワゾワとした快感が迫り上がって来て、その甘い痺れに唇から自然と熱い吐息が零れた。 「ふぁ……っ、ん、ヘ、変態ッ」 「見られて感じまくってるのは誰？」 「っ、感じてなんか……っ」 露木君は俺の言葉を遮るようにして、二本目の指を挿入して来た。その圧迫感に一瞬息が詰まるけど、すぐに馴染んで、もっと強い刺激が欲しいと中がヒクヒクと収縮する。 「そう？　その割にはここ、ヒクヒクして僕の指離そうとしないけどなぁ」 「あぁっ！ あ、あ……っ」 「ほら、わかる？ 僕の指を美味しそうに咥え込んでるの。やらしいね」 露木君はわざと水音を立てながら、俺の中を掻き混ぜるように指を動かす。その音が恥ずかしくて耳を塞ぎたくなるけど、それさえも出来ない程に俺は感じていて、口からはひっきりなしに甘い喘ぎ声が漏れてしまう。 「は、ぁ……っ、あぁ……っ、んんっ、ふぁ……ッ」 「環、気持ちいい？」 「やぁっ、そ、んな……っ、こと……」 気持ちいいに決まってる。中の粘膜を擦られる度にゾクゾクとした甘い痺れが全身を走り抜けて、頭が真っ白になってしまう。 どんどん激しくなっていく指の動きに翻弄されながらも、もっと強い快感が欲しいと腰を揺らす自分がいる。 「はぁ……っ、あぁっ、あんっ」 「あーもう、ほんと可愛い……っ。その声、堪らない」 「っ、やっ、ああっ！」 中の敏感な部分をぎゅうっと圧迫された瞬間、目の前で星が散ったみたいにチカチカして頭が真っ白になった。立てていた膝がガクガク震えて力が入らず，爪先がシーツの上を滑った。 「はぁ……っ、は……っ」 「あれ？ もしかして今のでイッちゃった？」 「や、あっ！　う、うそ……っぁあ！」 自分でも信じられない。中を掻きまわされただけで、触っても無いのに射精してしまうなんて。恥ずかしさと情けなさで、じわりと涙が滲んで視界がぼやける。 「あ、あぁ……っ、や、やだ……っ、見ないで……っ」 「どうして？ 可愛いのに。それに、環が僕の指で感じてくれた証拠だろ？ 嬉しいよ」 「っ、ば、馬鹿じゃないの……っ」 「フフッ。でも、まだ足りないでしょ？ もっと気持ちよくしてあげるから」 そう言って露木君は俺の目尻に溜まった涙を舐め取って、俺の中に入ったままの指を再び動かし始めた。 「あっ！ やぁっ、あぁっ」 「ほら、ここ好きでしょ？」 「ひぅっ、あ、ああっ！」 中のしこりをグリグリと押し潰されて、目の前に火花が散る。強すぎる快感に思わず逃げ腰になるけれど、露木君はそれを許してくれず、逆に強く腰を引き寄せられた。そしてそのまま激しく抽挿を繰り返されて、先端からはとめどなく体液が溢れる。 「やぁっ！ そ、そこばっか……っ、あぁっ、だめぇっ」 「駄目じゃないでしょ。こんなに締め付けておいて」 露木君は意地悪く笑いながらも、俺の感じるポイントばかりを狙ってくる。その度、俺の意思とは関係無しに中がきゅうきゅうと収縮して、まるでもっと欲しいと強請っているようで恥ずかしい。 「は、あぁっ、んんっ、あっ、あぁ……っ」 「環、気持ちいい？」 「あ、あぅ……っ、き、きもちぃ……っ、ふぁっ」 素直に答えると、露木君は嬉しそうに微笑んでくれた。その表情に胸がきゅんっと甘く疼く。 「可愛いね。素直な環、大好き」 耳元で囁かれながら首筋にキスを落とされて、それすらも快感として拾ってしまう自分がいる。ただ、もっと気持ちよくなりたくて、無意識に腰を揺らす。