「はぁっ、あ、あんっ、あっ、あぁ……ッ指、いやだっ」 「いや？　環の中、凄く気持ちよさそうに僕の指をきゅうって締め付けてくるけど」 「っ、な……なおくんのが、いいっ。なおくんので、イきたいっ」 「……っ」 露木君は一瞬息を呑んで動きを止めると、俺の中からずるりと指を引き抜いた。そして、そのまま覆い被さるようにして俺の身体を抱き締めてくる。 「はぁ……もう、環はどうしてそう可愛い事言うかな」 「な、なに……？」 「環って、僕の事煽るのが本当に上手いよね」 「え？ そ、そんなつもりじゃ……」 露木君の言葉の意味がわからず首を傾げると、彼は少し困ったように笑って俺の額にキスを落とした。 「無自覚か……。まぁ、そういう所も含めて環の全部が大好きなんだけどね」 そう言って、露木君は俺の足を抱え上げると、すっかり硬く反り返った自身を押し当ててきた。 「せっかく、善がりまくってる環の顔をじっくり観察しようと思ったのに」 「っ、な、何言って……」 「いっつも環は僕の余裕を無くす。ほんと、困った人だよね」 「な、にがっ」 露木君が何を言っているのかよくわからなくて混乱する。けれど、すぐにそんな事も考えられなくなる程の強い快感に襲われた。 「まぁ、いいや。今度は、環の好きな所いっぱい突いてあげるからね。沢山乱れて見せて」 露木君はそう言ってニヤリと笑うと、腰を掴んで一気に奥まで貫いてきた。その瞬間、目の前にチカチカと星が散る程の衝撃に襲われて思わず背をしならせた。 「あ、ああぁっ！ あ、あ……ッ」 「っ、は……、環の中、相変わらず凄い締め付けてくるね」 「は、あっ、んんっ、や、あぁっ、なお、く……っ」 「うん、気持ちいいね。もっと気持ちよくなろうね」 そう言って、露木君は俺の腰を抱え直すと激しく抽挿を始めた。肌と肌がぶつかり合ってパンパンという音が部屋に響き渡る。 その音に興奮が煽られて、俺はどんどん追い詰められていく。 「あぁっ！ や、あっ、あんっ、あぁっすご、いつもより、おっき……っ」 「……っ環の声、凄く興奮する」 「あぅっ、や、あぁっ、なおく……っ、はげしっ、ふ、ぁ、っ」 露木君は俺の足を抱え直すと更に激しく腰を打ちつけてきた。一番感じる部分を集中的に攻め立てられて頭がおかしくなりそうだ。 口から洩れるのは甘ったるい喘ぎと、素面では絶対に言えないような言葉が次々と溢れてくる。 うっすらと目を開ければ、目の前には苦しげに眉間に皺を寄せた露木君の顔が。それが堪らなく色っぽくて胸がキュンとなる。 「ふぁっ、あんっ、はぁっ、なおく、好き……っ、だいすき」 「――っ」 「……っんっ？　んっ、んぅ……！」 突然、嵐のようなキスに襲われた。なにがなんだかわからないままに唇を奪われて、舌を絡め取られる。 口内を貪るような激しいキスに、息継ぎすらまともに出来ず酸欠になりそうになりながらも、必死に露木君の首に縋り付くようにして彼の背中に爪を立てる。 「ぷぁっ！ は、はぁっ……んっ、ぁ！」 小刻みに激しく突き上げられて、どうにかなりそうだった。ただ、熱く、何も考えられなくなる。 「あっ、あ……っお、おれ……っ」 体液でぐっしょりと濡れた性器に露木君の指が絡んだ。中を擦るのと同じリズムで扱かれる。 「――っ！！」 前と後ろを同時に攻めたてられる強烈な刺激に、本当に訳が分からなくなった。 こんなのダメだ、おかしくなっちゃう。 「環の声も感じてるその顔も堪らない。僕も、変になっちゃいそうだ」 熱い吐息に乱れた声が混じる。その掠れた声にさえ感じてしまって、中がきゅうっと締まった。