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第11話
その日はとりあえず帰るように周りに言われて帰ることになった。
「ついでに部長も帰宅したらどうですか?」
ってことになって一緒に帰宅することになり現在。俺の家にこの人がいることがとても不思議な感じがする。
部屋を開けた瞬間おっ勃たせているのを見たときには本当に大丈夫なのか?と思ってはいるのだけど本人が大丈夫と言うなら大丈夫なのだろう。
「キララ」
いつの間にか呼び捨てになってることも気にはなるがそれよりも嬉しさが勝っていた
「おいで」
ソファに座るあの人が手招きしたので近づく。
「ここ。きて」
言われるまま部長の、足の間に座るとぎゅっと抱きしめてくれる。
その大きな手が俺のまだ膨らんでいないお腹を撫でた。
「ここに…いるんだな…」
優しい声で彼が言うので何だか擽ったい。
「負担になるだろうが俺ができることはなんでもする。だから頼ってくれな?」
すごく綺麗な顔といい声だけど己をおっ勃ててらっしゃる…けど…
なんだか変に慣れてきてしまって…この人が病気にならなきゃいいけどなんて思ったりしながら返事をした
「はい。けど…まずは…両親にあいさつしに行かないと…」
「そうだな」
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そして日程を決め今日に至るのだが…
「あらぁ!!あらあらまぁまぁ!!よかったわぁ…おめでとう!好きな人がこの子なんてもう!本当にうれしいわぁ」
「生まれた頃から私はキララさんの虜なので」
「そうなのぉ!早く言ってくださればよかったのに!」
両親と世羅さんがとっても盛り上がっている。妊娠したことを告げるとはじめはとても驚いてはいたが相手が世羅さんなら安心ね!と謎に信頼しているらしい
「キラちゃんも、早く教えてくれたらよかったじゃない?お付き合いしている人がいるなら!」
色々説明が大変なので付き合ってたことにした。
「まさか孫まで拝めるかもしれないなんて…でもまだまだ大切な時なんだから無理しちゃだめよ?」
そんなこんなで大騒ぎのまま実家をあとにした。次は世羅さんのご実家なのだが…ものすごい豪邸の前に俺たちは立っていた
「すっ…ご…これ…大丈夫?」
「これは祖父が建てた家でうちの父はたまたま受け継いだだけだよ」
「はぁ…」
「大丈夫だからそんな顔すんな」
世羅さんの帰宅を心待ちにしていたのか使用人さんかな?ずらーっと並んでみんなで頭を下げていた。
「今どきやりすぎなんだよなぁ…」
そんなことをブツブツいいながら扉を開ける。そこにはアパートの一室より広そうな玄関ホールだった。天井からは見るからに高級そうなシャンデリアが下がってて飾り棚には素人でもわかるくらい高価な置物があって…
そのままくらくらと倒れてしまいそうだ。
そんな俺の様子に気づいたのか世羅さんがそっと腰を抱いて自分の方に凭れさせてくれた
「大丈夫だよ。無駄にでかいだけで中身なんて小さいもんだ」
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