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第13話
「ここだよ」
お兄さんがある一室のドアを開けるとそこにはびっしり本棚。だけどこれは本ではなく…
「私この部屋初めて入った!すごいなぁ!」
「これ。全部キララくんのアルバムだよ。この部屋家族にはなかなか見せてくれなくてね。今日は鍵を拝借しておいたよ?あと…こっち来て」
お兄さんに言われてついていくとそこには大きなウォークインクローゼット
「ここは?」
「えっとねぇ…こっから半分は君が着用してたもの。それとこっちは君に着せたいもの」
「へぇ…」
やっぱり変態…ていうかもう犯罪者じゃないか…俺が無くしたものや捨てたはずの服やら下着やらが綺麗に額に入れて飾ってあったりハンガーにかけてあったりしている。そして俺に着せたいという服たちは普通のスーツやタキシード、ウェディングドレスまである。それだけじゃないいかがわしい店で売ってあるような衣装やランジェリーも鎮座していた
「すごぉ…あの人本当に変態だ」
「本当に大丈夫?いまならまだ引き返せるよ?」
「大丈夫です」
「へぇ。こっち見ても?」
お兄さんについていくとそこにはショーケース。どこかのジュエリーショップにありそうな高価そうなやつ。
「これ…」
「うん。君が使い終わった後の紙コップやストロー、あと…鼻をかんだあとのティッシュとか?君が使ってゴミ出したものまで拾い集めてきてこうして飾ってるんだ…それで…これを…」
「えぁ!あ!わかりました!最後まで言わなくて平気です!」
何となく察してしまって変な声が出た
「本当にこんな子だけど大丈夫?代わりに僕が君と一緒になっても…いいよ?」
そう言うとお兄さんは近付いてきてうるうるとした目で上目遣いをして首をかしげた
「なっ!…」
正直可愛い!ドキッとした!危うく反応するとこだった!違う違う!
「だめ?」
お兄さんは可愛さを最大限に出して俺の指先にちょんっと触れてそっと握った。
「僕は愛することはできるけどこんな変態な趣味はないよ。まぁ…衣装部屋の衣装は着せたいものもあるけれど…けど君が嫌がることはしたくない。だからね?俺にしなよ?」
…ドキドキしてきた…
「ね?」
ダメ押しの言葉にノックアウト寸前だ
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