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するとどうだろう。玲美は愕然としていたのだ。
何かいけないことでも言ってしまっただろうかと、自身の発言を思い返すが、自分ではよく分からずじまいで首を傾げていると、「分かりました」と静かに言った。
「姫宮さんがそう言ってくださったので、伶介を大河君と遊ばせますね」
「はい」
「いいんですか!」
「うん、いいよ」
「やったー! ありがとうございます!」
諸手を上げて、満面な笑みで喜んだ伶介は「たーちゃん、あそぼ!」と大河を連れだっておもちゃ置き場へと駆け出していった。
「面倒見るお子さんが増えましたね〜」と退屈そうに言いながら、気だるそうに歩いていく小口を見ていると、「姫宮さん」と声をかけられた。
「改めまして、ありがとうございます」
「いえ、そんな大したことではありませんので⋯⋯」
困ったような笑みを浮かべた。
松下母子がこの部屋に来るのは数回程度だが、そういえば、その数少ない中で安野が今日来る予定だと伝えていたことを今思い出した。
普通は急には来ないものだったっけ。
しかし、先ほど玲美に言った通り、姫宮には予定という予定がないため、急に来ても何の迷惑とも思わないから丁寧に謝罪なんてものはしなくていいのに。
「あ、ほら見て。伶介と大河君、おもちゃで遊んでいますよ」
玲美にそう言われ、二人の方を向いた。
大河が夢中になっているアニメのハニワのおもちゃで遊んでいるところだった。
「どんどんどんっ、はにわがやってきたぞー」
『やっつけてやるー!』
「どんどんどんっ」
伶介はハニワを床に叩きつけるように上下を揺らしながら歩行を進めるのを、大河は伶介のよりも一回りハニワを持って、同じような動きをしては、そのハニワに立ち向かっているような構図だった。
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