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笑いが止まらない玲美を背に、姫宮の目にははみ出している大河のお尻が映っていた。 ハニワ達では隠しきれないそれは、なるべく動かないことでハニワと同化しようとしているのかもしれないが、どうしたって可愛いお尻は隠しきれてない。 「ふふ⋯⋯可愛い⋯⋯」 思わず笑みが零れていた。 「そうだ。姫宮さん、写真を撮りましょうよ」 落ち着いてきた様子の玲美がふとそう言ってきた。 「え、写真⋯⋯?」 「さっき小口さんがしていたでしょう? 姫宮さんのでも大河君を撮ったらどうでしょう」 玲美に言われるまで、そういえば大河の写真を撮ったことがなかったことに気づかされる。 それから、幸いに小口のおかげで気づいた、先ほど出かけた際にポケットに入れていた携帯端末をズボンの越しに触れた。 たまに存在すら忘れてしまうそれは、まだバッテリー残量はあったはず。 ポケットから取り出し、慣れない手つきで電源ボタンを押し、残量を見ると半分以下だった。 けど、撮るには充分なはず。 指先を迷わせながらも、カメラマークをタップし、構える。が。 「あの、松下さん⋯⋯画面が真っ暗なんですけど⋯⋯」 「え、真っ暗? ⋯⋯って、姫宮さん、レンズのところを指で隠しちゃっているからですよ」 「え⋯⋯?」 言っている意味が分からない姫宮の指を、「こういうこと」と指を持ち上げられた。 すると、視界が開けたように画面が映し出されていた。 「そういうことだったのですね⋯⋯」 「普段写真は撮らないのですか?」 「はい⋯⋯言われるまで、大河のことを撮っていなかったなって⋯⋯」 「そうだったんですか。⋯⋯じゃあ、これからどんどん撮っていきましょ! 我が子はこの一秒でも成長していっているのですから、撮り逃してはいけませんよ!」

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