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「私も心配しましたけど、末永くよろしくとはね⋯⋯」
「まるで、永遠の愛を誓い合うみたいですよね」
台所で仕事をしていた今井と江藤がこそこそとそんな話をしていた。
言われてみれば確かにそう聞こえる。そのぐらいいてくれる気持ちは嬉しいが、安野の負担にならないようにしなくてはとも思う。
永遠の愛、なんて御月堂にそこまで言いたいと思えるほどの見合う自分には全然なってないだろう。
代理出産の時の罪滅ぼしのために姫宮のことを尽くそうとしているのではと思ってしまうぐらいだ。
愛を教え合うと彼と契約という形でいるものの、それだって不器用ながらに愛してくれようとする彼に対し、姫宮は彼のために何かしてあげただろうか。
ああ、また癖のようにどんどん悪いことを考えてしまってる。
これ以上は考えてはいけない。時間がかかってしまうけれど、ほんの少しでも自分なりに彼を愛してあげれば、きっと。
「それにしても、発情期 の予定が早まってしまうだなんて。そのようなことがあると聞きましたが、やはりアルファである御月堂様が要因で?」
「⋯⋯私が悪いのですが、抑制剤を飲むのを怠っていて⋯⋯」
「あらまぁ! お薬はまだありますか?」
「⋯⋯はい」
「なるほど⋯⋯でしたら、きちんと飲めるよう私が管理しておきましょうか」
「いっいえ! そこまでして頂かなくても大丈夫です」
そこまで安野に迷惑をかけたくない。
これは、これこそは自分できちんとしないと。
そうしないと、キスだけでこの身体は欲に溺れてしまうだろう。
そう、キスだけで。
そっと唇に触れる。
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