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第27話

 乳首を舐められ、中を長い指で何度もイかされた。イき続けて疲れて寝て、起きるとまだ熱い身体はウォルフを求めたが決して抱いてくれなかった。  求めるたびウォルフは手を噛み、次第に歯形を付けられる箇所がなくなっていき、腕を噛み始めたあたりで求めるのを止めた。  その代わりに存分に愛撫をしてくれる。  目を覚まし、自分がどこにいるのかとぼんやりと天井を見上げた。まだ夢を見ているような浮遊感があり、身体がふわふわとしている。  周りを見渡すとウォルフにあてがった自室だとようやく思い出した。  「起きたか?」  視線を下げるとズボンを履いただけのウォルフがカップを二つ持って立っていた。風呂に入ったのか銀色の髪が濡れてぺったりとしていて、いつもより幼く見える。  「ヒートはおさまったようだな」  「……うん」  あんなに熱い時間を過ごしてきたというのに冷静になると恥ずかしくなってくる。身体の隅々まで暴かれてしまった。まるで秘密を共有したような連帯感がなんだかこそばゆい。  「紅茶にレモンと蜂蜜を入れたんだ。喉にいいかと思って」  「ありがとう」  確かに声はガラガラで喉が痛む。起き上がってカップを受け取るとほどよい温かさにほっと息が漏れた。一口飲むと喉にしみるが、レモンの爽やかさと蜂蜜の甘さが心地よい。  ウォルフもベッドに座り、紅茶を飲んでいるラビを見て目を細めた。  「髪、乾かさないの?」  「あとでやる。それより身体は平気か?」  「それはおまえだろ」  ウォルフの左手は包帯でぐるぐる巻きにされている。  ヒートにあてられていたのにウォルフは耐えてくれていた。最後までしたのは最初だけで、あとは ずっと愛撫されたりキスだけだった。

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